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明日に向かって撃て!(終)

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 響光太郎の秘密の別宅に、幸子さんとともに俺も行った。
 光太郎には似つかわしくない美人がいた。30歳は若いと思う。
 ゴージャスはシャーロックを見ると思いっきり尻尾を振って近づき、お互いの臭いを嗅ぎあっている。
 光太郎は借りてきた猫のように小さくなっていた。

 幸子さんは強かった。
 美人は手切れ金を受け取り、ここを出ることにあっさりと同意。
 ゴージャスは響さんが飼育し、産んだ子どもの半分は、俺が責任を持って引き取ることに。どうか少なく産んでくれますように。
 この家は売りに出されることになった。
 そして光太郎は家に帰ってから幸子さんに・・どんな目にあわされるのか、ざまぁみろ、だ。


 俺の報酬は10万円だった。幸子さんがお詫びに、と言ってはり込んでくれたのだ。俺が体を張って稼いだ、初めての収入である。

 きょうは水曜日ではないが“憩い”へ行って、モーニングを頼んだ。
「あっ、緑ちゃん、響幸子さんはなんでここにいてはったんやろ」
「ああ、ご主人の様子がいつもとちごうておかしかったんで、勘が働いたんやて。付けてきはったんやけど、また見失ってしもて、て言うてはったわ。おかげで命拾いしたね、こみなみさん、シャーロック」

 俺は少年ジャンプも読む。
「はい、コナンさん、いつものブルーマウンテンコーヒーとハードボイルドエッグ。どうぞごゆっくり」

 コーヒーの香りをいっぱい吸い込んでから啜り、ゆで卵の殻をゆっくりと剥いた。


                      2011.5.25