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陰陽戦記TAKERU 後編

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 香穂ちゃんを広間に連れて加奈葉達が買ってきたケーキと紅茶を出して事情を聞いた。
「白虎と喧嘩した?」
 すると香穂ちゃんは頷いた。
「何でまた?」
「だって…… ううっ……」
 香穂ちゃんは泣き出してしまった。
「ちょっと武、アンタ何泣かしてんのよっ?」
「俺じゃねぇだろ!」
 加奈葉がテーブルを叩きながら俺に怒りを飛ばす。
「それで、白虎は何をしたんですか?」
「うん……」
 それは今日、小学校で家庭科の調理実習でクッキーを作って家に持って帰って来たのだがそれを白虎が勝手に食べてしまったと言うのだ。
「はぁ……」
 そんな事かよ…… まぁ勝手に食った白虎の奴が悪いけど、
「そうしたら白虎、『食べられたくないなら名前でも書いておけ』って言ったの、それで私頭に来て大嫌い……」
 普段大人しい人間ほど怒ると怖いって本当だな、美和さんを見てると良く分かる、
 香穂ちゃんは基本大人しい女の子だから悪口言わせたらそりゃきついかもしれない、
「香穂ちゃん、白虎もいい過ぎただけよ、今ごろ反省してるわ」
「そうですね、私も白虎の事で結構苦労した事がありますけど、決して悪気があった事は一度も無いですよ」
「……でも私、白虎に出て行けって」
「そりゃまた強烈な……」
「私、私…… ううっ!」
 これ以上は話になりそうも無かった。仕方ない……
「俺、白虎探してくるよ」
「そうですね、じゃあ香穂様は私が自宅までお送りしますね」
「ああ」
 俺達は別れた。