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律姫 -ritsuki-
律姫 -ritsuki-
novelistID. 8669
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君ト描ク青空ナ未来 --完結--

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翌朝。
すずめの声と朝日が差し込んでくる眩しさに、目が覚めた。
「おはようございます」
隣で笑みを浮かべながら見つめられている。
「おはようございます・・・いま、何時ですか?」
照れ隠しにそう言いながら枕もとの時計をとる。
時計が指していたのは、ちょっと寝坊の時間。
「もうとっくに起きる時間じゃないですか」
「そうですが、空流の寝顔をみているのが心地よくて」
面と向かって言われた恥ずかしい台詞へなんて返していいのかわからなくて、慌ててベッドを出た。

いつもよりちょっと急いで朝ごはんを作ってから、誠司を送り出す。
マンションのエントランスにはもう秘書の人が待っているようだ。
「そういえば、昨日、もう一軒あなたを連れて行きたい場所があったんです。そこにとっても空流に似合いそうなマフラーがありまして・・・しばらく一緒に買い物に行けるかどうかわからないので、今日寄ってきますね。それでは、行ってきます」
空流にいっさい反論の間を全く与えずに、家の扉を閉めた。

まったく、あの人は・・・。
困ってしまうくらいの愛情表現が、一方では嬉しくてたまらなくて、自然と口の端が緩む。
きっと今日も夜遅くに、紙袋を抱えて帰ってくるのだろう。
「ちゃんと起きて待っててあげようかな」
そうつぶやいて、リビングへと戻った。


Fin

これでほんとのほんとに終わりです!
ありがとうございました!

このあとはいつもどおり、『更新履歴』と『独り言部屋』があるだけです。