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砂漠の蜂蜜

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香取「こちらこそお会いしたかった」
香取、サラム、椅子に腰掛ける。
サラム「単刀直入に言います。我国はアフガンの砂漠にネットのインフラ整備を援助したいと思っています。そこで是非あなたの力をお借りしたい。現在わが国は砂漠も含め全土携帯もインターネットも快適な環境にあります。それを中央アジアでも実現させたい。それには香取さん、あなたの力を又お借りして実現したい。日本も援助をするという話も聞いていますが、日本の予算ではアフガン用に衛星は無理でしょう?失礼な言い方ですみません」
香取「いいえ、本当です」
サラム「どうですか。香取の技術は素晴らしい。その力を貸してもらえればアジアの砂漠に携帯もネットも通じます」
香取「少し考えさせてください」
サラム「いいでしょう。でも来月までには返事をください」

○住宅地・全景

○二宮家・全景

○同・和室・中
仏壇に新しいお位牌と女性の写真が置いてある。
香取が手を合わせている。
後ろで二宮洋介(39)がお茶を入れる。

○同・居間
二宮、お茶をテーブルに置く。
二宮「お茶、入ったぞ」
香取、和室から居間へ移動し腰掛ける。
香取「悪いな」
二宮「そっちこそ、忙しいんだろう」
香取「ああ、実は仕事の事もあって来たんだ」
二宮「何か用か?」
香取「実は今度アフガンに無線を敷設することになった。当然人工衛星が主局、カバーをアクセスポイント拡張で進めるべきだと思っている。しかし、人工衛星がまだ自由に使えるほど完備されていない。『きずな』もアフガンはカバーできない」
T「きずな=日本・通信用人工衛星」
二宮「しかしサウジに頼めば資源が取られる。お決まりのコースだ」
香取「それに対抗するには日本が居座る必要がる」
二宮「?」
香取「俺が最初サウジ側に着く、二宮お前は日本側についてくれ」
二宮「どういう事だ?」
香取「つまり俺は人工衛星でのキー局ができるまでサウジの代表として働く、その後お前が日本側代表として引き継いでほしい」
二宮「それはまずいだろう」
香取「俺はそこで死ぬ」
二宮「なんだって!」
香取「あせるな。本当に死ぬ訳じゃなくて、衛星拠点が完成すれば俺は南米にでも逃亡する。その後お前が後を継いで日本式に広げていって普及させる。それが実際一番いい方法なんだ。人工衛星で1度起動にのればそれからは日本式でやれば上手くいく」
作品名:砂漠の蜂蜜 作家名:サ ラ リ ン