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せき あゆみ
せき あゆみ
novelistID. 105
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バニラエッセンスの魔法

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 夜、会社から帰ったパパは首をかしげた。
「今日は、誰の誕生日だっけ?」
 笑って答えないわたしたちの顔を見て、パパはわかってくれたらしく、おいしそうにたくさん食べてくれた。あとで胃散を飲んでいたけど。
 いくみさんとわたしは約束した。
「中学校の入学式の日は、とびきり豪華なデコレーションケーキを作ろうね」って。
 窓の外には、銀色の月の光をうけて、桜の枝が光っている。
 その小さな堅いつぼみは、春が近いことを
ひっそりと告げていた。