小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

旅エッセイー北海道3 道南、湖を巡る

INDEX|1ページ/2ページ|

次のページ
 
北海道3 道南湖めぐり 202406登別、洞爺湖、支笏湖

 今回は北海道、札幌周辺の登別や洞爺湖、ニセコ、支笏湖といったエリアを巡る旅。 
 早朝の飛行機で札幌へ。天気は雨。梅雨ではなく普通の雨なのだろう。ここはレンタカー屋が空港に併設しておらず各社のシャトルバスで店舗へ移動するのだが、自分たちの予約した店舗のバスがなかなか来なくて雨の中だいぶん待たされる。
 四輪駆動のフィットを借り、まずは近くの千歳川の水底を見ることができる鮭の水族館へ。鮭のふるさと、千歳水族館とうたっているがなぜかラッコもいたし鮭以外の魚もいた。ここで私はよく川で捕れるおいしいヤマメという魚が、川での生存競争に負けると海に出ていき、大きなサクラマスとなって帰ってくるということを初めて知った。
 そこにあった千歳地方のアイヌ語の地名一覧によると、
 支笏湖はシ・コッツ=大きな窪地(千歳川一帯の窪地)
 蘭越はランコ=桂の木、ウス=多い、イ=ところ
 内別はナイ=沢の、ペッ=口
 祝梅はシュクプ=成長する、パイ=いらくさ(祝梅川流域にイラクサが群生していた)
 長都はオ=河口、サッ=乾く(夏になると沼に注ぐところが乾燥する)
とあった。
 アイヌ語はその土地の状態を表す言葉が地名になっていて合理的だ。日本語の地名も低い土地を表す文字で水害の多い場所などがわかるようになっていたのに、市町村合併で土地を表す地名を変えてしまうのはどうなんだろう。
 南側に海を見ながら海岸沿いを移動し登別へ。このホテルの風呂は硫黄の匂い漂う灰色の沈殿物の多い湯から鉄分を含む茶色い湯など、五つの源泉からきているとのこと。熱いのやらぬるいのやら、いくつかの内湯と露天風呂からなり、けっこう広い。
 夕食バイキング会場に行くと外国の人、特に中国や、韓国の人が多い。今インバウンドで外国人に人気の北海道だが案の定、という感じである。
 雨は上がったが鬼花火というイベントは中止だそうだ。確かにまたいつ降るかわからないし、じめじめして花火は無理だろう。ここにも温泉地によくある地獄谷と称する硫黄の噴き出す場所があり、食後その周辺エリアを散歩した。夏至の時期なので夕暮れ時もまだかなり明るい。鬼、がこの辺のキャラクターらしく、あちこちにライトアップされた鬼の像があったり、大きな金棒が何本も立つ広場があったりする。
 地獄谷は硫黄が噴き出し湯気がもくもくとあがる山すそ一帯だが、なぜか野生のシカの親子がうろうろ歩き回っていた。人間は勿論立ち入り禁止である。硫黄がもくもくしているのにシカは大丈夫なのだろうか。
 ここも暗くなるときれいにライトアップされ幻想的な雰囲気になり、シカたちはいつの間にかどこかにいってしまった。
 
 翌日早朝、朝食前にも地獄谷(Hell Vallayとも書かれていた) を散歩。雨は降っていないが曇って、蒸気だけでなく霧もでているようで、山の方は良く見えなかった。
 チェックアウトし近年できたばかりのアイヌ文化を展示紹介する博物館「ウポポイ」へ。トゥレッポンなる蕪のような大きいエシャロットのようなキャラクターがいる。なんだろうとあとで調べたら「オオウバユリ」という植物のことらしい。そうか、巨大エシャロットではなかったのか。でんぷんをとる鱗茎のことをアイヌ語でトゥレプといい、貴重な食料になるという。
 今年はゴールデンカムイの実写映画が上映されていたので春先に夫と見に行った。なかなか好評だった。ゴールデンカムイで予習ができ、夫もウポポイのような博物館での興味関心の厚みが増したと思われる。
 湖に面した広大な敷地に何棟かの建物があり、民芸品や衣装、狩りの道具などテーマ別に展示されている。アシ?パさんのマキリみたいなものもたくさん展示されている。建物間は巡回シャトルバスも通っているが歩いてもたいした距離ではない。展示のほか、予約制シアター、クイズラリー、ステージでのアイヌの踊り、歌、語り、などなど見どころは多い。民族衣装を羽織ってその辺を歩き回ったり写真を撮ったりもできる。
 ちなみについやってしまったクイズラリーの賞品は鉛筆だった。大した賞品がなくてもスタンプラリーとかクイズラリーとかやっているとなぜかやってしまうんですよね。
 昼食のため室蘭に向かう。旅先あるあるなのだが、目星をつけていた店が休業だったり混んでいたり、候補をいくつか回ってようやく食事にありつく。途中屋根の上に巨大ヒグマの看板?が乗っかった店があったが何の店だったのだろう。キングコングより迫力がある。あとこちらの団地とかマンションは屋上に煙突らしきものが突き出している。なるほど、室内に暖房のための昔の学校のような大型のストーブを置くのだろうか。さすがに集合住宅でマントルピースではあるまい。
 洞爺湖へ行く途中、晴れてきて結構暑くなってくるが、有珠山ロープウェイで上に登るとけっこう涼しくなる。昭和新山をちょうど見下ろせる位置が展望台になっていてみんな写真を撮っていた。緑の中にそこだけ禿げ頭のようにむき出しの赤茶色の岩肌が露出しているのが昭和新山。建物内にこの時の噴火の様子を刻々と撮影した写真の展示などがある。山を降り洞爺湖温泉へ。洞爺湖に面したレイクサイドホテル。ここも中国人が多い。夕方湖周辺を散歩するが日が落ちると涼しくなり気持ちよい。夏場の浜名湖付近のような生臭さもない。ホテルに戻り入浴。8階の展望露天風呂は立ち上がると外から見えなくもないかも。黄色く濁る湯だが硫黄臭はない。
 夕食後21時ごろからロングラン花火があるというので湖岸に見に行く。湖に浮かんだ船から打ち上げているらしい。近くに見えるので迫力もあり、連発して見ごたえがあった。夜は流石に冷えてきて、ここが北国だということを思い出させられた。
 
 早朝、昨日とは入れ替わった大浴場の朝風呂へ。その後、朝食が9時からだったので2000年の有珠山の噴火によって泥流で埋まってしまった保存地域まで1キロばかり散歩する。事前に避難できたため人的被害は免れたらしいが、物的被害は相当なものだったという。廃墟となった団地らしき建物が緑の中にポツンと建っていた。70年代の有珠山噴火のニュースは自分も子供のころテレビで見た記憶がある。有珠山は2,30年の周期で噴火するらしい。観測はされていても火山が噴火するという自然災害は避けられないわけで、温泉の恩恵にあずかる火山国の宿命とはいえそんな頻度で噴火されてはたまったものではないだろう。洞爺湖温泉街も20年かけて復興して今の状態になっているとのこと。だから新しいホテルが多かったのか。やっと復興したのに次は2020〜2030年が危険なのだろうか。
 カフェで朝食というプランなので、ホテルに戻り一階にあるレイクビューのこじゃれたカフェへ。他に客はいない。クロワッサンとコーヒー、ということだったが、このクロワッサンがツナ&チーズもしくはハム&卵から選ぶサンドイッチで、さらにスイーツサンドも苺&ブルーベリーまたはキウイ&マンゴーの選択。バターたっぷりのサクサク生地でかなりのボリューム&ハイカロリーなうえ、カフェオレがラテアートというお洒落ぶり。こんなカフェ、東京にあればめちゃくちゃ女子受けしそう。