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旅エッセイー北海道2 北の国から

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北の国から―花畑と動物園 北海道道央の旅 202307 旭川、美瑛、富良野

 夏の北海道、今回は花畑を見るのがメイン。初日は旭川から美瑛を通り富良野へ。
旭川空港からレンタカーで最初に向かったのが「ぜるぶの丘」「亜斗夢(あとむ)の丘」というなにやら80年代を髣髴とさせるメルヘンチックな名称の場所。よくわからないのだが、ぜるぶの丘の一角に亜斗夢の丘があるらしい。この時期色々な花が咲き乱れている。
 そこからは70年代の車のCMに登場した「ケンとメリーの木」がはえている場所が見える。また近くにある「マイルドセブンの丘」も、斜面の頂上に一列に並ぶカラマツ林や二本並んだポプラなどCMに使われた場所。さらに「セブンスターの木」も。この辺りの景色、昔はなぜか煙草の広告にやたら使われていた。あの当時、この辺りの春夏秋冬を撮った、これぞ北海道という前田真三の写真集を見て憧れたものだ。
 ところでぜるぶの丘で前を歩いているアジア系外国人女性が来ていたワンピースの柄が妙に気になる。紺地に天気図の等圧線、飛行機、トランク、ビーチパラソル、イルカ、ランチプレートとフォーク、なんかがちりばめられテーマは海外旅行?というこのデザイン。いやあ、なんか日本人は着ないだろうな。某アフリカの国ではお札やコイン柄の服を着た人を見たけど、テキスタイルデザインもそれぞれお国柄。
 「かんのファーム」「四季彩の丘」など花畑が続く。ラベンダーをはじめ、ルピナスやキンセンカやマリーゴールド、なでしこ、サルビアなど種類も色も様々。四季彩は有料だが園内は広く別途料金のアルパカ牧場があったりするので子供連れにはいいかもしれない。結婚式の写真を撮っているカップルも。北国でも曲がりなりにも真夏。花の中のウエディングドレスは映えるがジャケットを着ている新郎は暑そう。この日はこれで引きあげ旭川のホテルへ向かった。
 
 翌日はメインの富良野、有名な「ファーム富田」を観光。ここは本当に広大でレストランやお土産店、ワークショップやら商業施設もたくさんあるが、入場は無料と太っ腹。維持費が賄えるほど商業施設の売り上げがあるということだろうか。
 日本一歴史のあるラベンダー畑だそうで、富良野のラベンダーが有名になったのは70年代に国鉄(今のJR)のカレンダーに採用されてからだとか。
 ラベンダーと一口にいってもおかむらさき、はなもいわ、ようてい、濃紫などいくつか種類があり色合いも微妙に異なる。園内を走る業務用スクーターもラベンダー色でかわいい。ラベンダー以外の花もひなげし、ケイトウ、マリーゴールド、ヒソップ、金魚草、カスミソウ、インパチェンスなど色々ある。ここでもカップルがウエディングフォト撮影中。
 お店ではラベンダーのアロマオイルや化粧品、ラベンダーソフトクリームなども買え女性客に人気である。
 カレンダーやパンフなどでよく見る斜面を縞状に彩る花畑は、数種類の色の異なる花々が植えられ、誰が撮っても絵になる絶好の撮影スポット。位置をずらしては何度もシャッターを切ってしまう。
 花畑を後にし、チーズ工房に立ち寄って試食、そしてドラマ「北の国から」のセットのある麓郷へ。黒板五郎たちの家が建っている。あのドラマを全部通して見たわけではないのでよく知らなかったのだが、ドラマの中でいくつかの家を建てていて、最初の家と燃えてしまったのを再現した二番目の丸太小屋、最後の石の家、純と結の家などが点在し見学することができる。
 麓郷を出て「フラワーランド上富良野」に立ち寄り、さらに40?ほど走って「白ひげの滝」を見られる橋に至る。川の水が氷河のように青みがかっている。橋から見下ろすと湾曲した崖が目の前に展開し、そこから幾筋もの白く細い滝がエメラルドグリーンの川に流れ落ちている。生憎の曇天だったが天気が良ければ水がもっと青くきれいに見えたことだろう。
 旭川に戻り、ホテルから歩ける範囲を散歩してみた。彫刻の置かれたメイン通りを行き、大きく立派な旭川駅を南口に抜けると目の前にあるのが忠別川。
 説明板によると忠別はアイヌ語でcuk-petだそう。秋(cuk)には鮭(cuk-cep)が上がってきたからとか。チュクペッがなまってcup(太陽)-pet(川)と発音され旭川の地名になったそうな。
 川沿いは公園になっており池があったりスタバがあったり病院があったり、なかなか開けている。
 
 次の日は旭山動物園へ。大人になって動物園もないのだが、ここは泳ぐペンギンやシロクマを水の中から見れることで全国的に有名。なるほど水から上がると茶ばんだ毛がぺったり貼りついてごつくなるシロクマも、水の中だと毛が揺らいでモフモフし、お尻や後ろ足がかわいい感じになる。昼間の動物園はトラもライオンも豹もだらけていて、元気に動くのはレッサーパンダくらいか。ペンギンの餌付けタイムなどの時間帯は客が並ぶが他の時間はそう混まない。毛が抜けかけたヒグマのおばあさんが哀れを誘うが長生きできるのも動物園にいるおかげなのでしょう。オランウータンが空中散歩して餌をとりに来るパフォーマンスはここの名物。
 この日も夕方旭川市内を散歩。川沿いに足を伸ばして2?半、上川神社まで行ってみる。ここの神社は紋が桜で珍しいと思ったが、北海道の神社って明治以降に建てたものだから新しい紋を作ったのか。組まれた柵にたくさん飾られた風車が、夕方の風に吹かれてカラカラと涼し気だった。
 後で調べると明治36年に上川神社創立の許可を受け、旭川の地名にちなみ、本居宣長の「敷島の大和心を人問はば、朝日ににほふ山桜花」の朝日を旭川の旭にかけて山桜花を社紋と定めたとのこと。
 
 朝になっても薄暗いと思ったら今にも雨の降りそうな天気だった。この日は「銀河流星の滝」を見に行く。途中、当麻鐘乳洞に立ち寄る。昭和32年に石灰石を発掘中に発見されたというあまり規模は大きくないがレアな「マカロニ鐘乳石」がある学術的には貴重な鐘乳洞。鍾(さかずき)乳洞ではなく、鐘(かね)乳洞と書くそうだ。
 雨が降ったりやんだりする中、銀河流星の滝へ向かう。大雪山国立公園にあり大雪山のすそ野を通る道路沿いに行くと駐車場と休憩所のような場所へ。そこから石狩川を隔てた向かいの山の山肌から流れ落ちる滝が見えるのだが、どちらも山と山の分かれ目から流れ出ている感じで一見どちらが銀河で流星だか区別がつかない。よく見ると一筋になって流れ落ちる方が流星、途中で二股になって再び合わさりシルクのような筋を残すほうが銀河。雨で山の上の方は霧がかかって白くけぶる。