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桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
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誰が彼女を生かしたか

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4話「小さな来訪者」




翌朝、七星は起きていた。春子は疲れて眠っている。彼は床に座り込んで折り畳んだ膝に肘をたて、手で口元を気にしていた。

「やるっきゃないんだけどな…」

気鬱そうな目はごく近くを見詰めている。

そこへ、コンコンコン!と、ドアが元気にノックされた。七星はドアを見てから、眠り込んでいる響子と春子を窺った。そして春子を起こす。

外からは、お構いなしに子供の声が聴こえてきた。

「春子ちゃん!入るよ!春子ちゃん!会いに来たよ!」

慌てて七星は春子を揺すり起こして来客を伝えると、同時に声を聞きつけた春子は怯えた。彼女は胸へ両手のひらを抱え、おろおろ辺りを見回す。

「大丈夫だ。お前を知ってる。子供だけどな」




「それで…あの…」

「うん!わかったでしょ!僕、|奏《そう》くん!」

また新しい人が来た。しかも、子供。それもとても元気な。

どうやら彼はとても人懐っこくて、全然周りに疑いを持たないみたい。それは有難いけど、子供だから何も分からないみたいだし…。私はそろそろ途方に暮れかけていた。

こんなに何人も初対面の人が来て居座られても困る。でも、みんな私を知っていて、なぜか協力的だから、お断りしてお帰ししますという訳にもいかない。

「それで、奏くん…ここに何しに来たの?」

奏くんは、小さな子だけど、手足ももう長く、頭もさほど大きくない。細く柔らかな髪は子供らしいけど、鼻はそろそろ伸び始め、口元もすきっとしていた。本人は「7歳だよ!」と一応自己紹介してくれている。

そんな奏くんが大きく大きく頭をひねって顎を支え、うーん、うーんと言ってから、こう言った。

「春子ちゃんを助けに来たんだよ!僕たちならできるからね!」

「え…」

〝どうして?〟

私はまた真っ逆さまに、謎で出来た真っ黒な袋へ閉じ込められた気分だった。

〝なんでそんな事までできるのかな。子供にできるはずないのに。しかも、どうしてそんなに自信を持って言えるの?〟

すると私の脇に座っていた七星さんが、ずずいと俯いた私の視界へ入り込み、眉間を寄せ私を見ていた。

「そろそろ、少し話すよ」

〝どうして?私、知らない人に話す事なんか何もないのに〟

〝どうしてこの人達だけが知っているの?そんなの、変だわ…〟

袋は解けないまま、私は七星さんの話を聞く事になった。