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自然災害は、すべてを奪い去る。
それは不条理で、残酷で、心に消えない傷を刻む出来事だ。

だが視点を変えたとき、
災害は「罰」ではなく、
宇宙からの静かな通知として立ち現れる。

人間世界では、それは強制執行となり、
待つことも、戻ることも許されない。
その瞬間に迫られる選択が、
人生の幸と不幸を分けることがある。

本エッセイは、
奪われた後に何が残るのか、
環境ではなく「境涯」をどう築くのかを問い続ける。

立ち上がること。
自分の足で歩くこと。
そして最後に築いた生き方が、
やがて宇宙からのプレゼントになることを信じて。

静かだが、強い一篇。