小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

一つしかない真実

INDEX|1ページ/16ページ|

次のページ
 
この物語はフィクションであり、登場する人物、団体、場面、説定等はすべて作者の創作であります。似たような事件や事例もあるかも知れませんが、あくまでフィクションであります。それに対して書かれた意見は作者の個人的な意見であり、一般的な意見と一致しないかも知れないことを記します。今回もかなり湾曲した発想があるかも知れませんので、よろしくです。また専門知識等はネットにて情報を検索いたしております。呼称等は、敢えて昔の呼び方にしているので、それもご了承ください。(看護婦、婦警等)当時の世相や作者の憤りをあからさまに書いていますが、共感してもらえることだと思い、敢えて書きました。ちなみに世界情勢は、令和6年8月時点のものです。お話の中には、事実に基づいた事件について書いていることもあれば、政治的意見も述べていますが、どちらも、「皆さんの代弁」というつもりで書いております。今回の事件も、「どこかで聞いたような」ということを思われるかも知れませんが、あくまでもフィクションだということをご了承ください。

                 プロローグ

 探偵小説であったり、推理小説などの、
「ミステリー」
 といわれるジャンルは、小説であったり、ドラマなどで、
「謎解き」
 であったり、
「トリック」
 などというのを、いかに駆使するか?
 といわれる、
「本格派」
 と呼ばれるものと、
「それ以外のものを、
「変格派」
 といわれるようであるが、その変格派と呼ばれるものの中には、
「社会派推理小説」
 と呼ばれるものがあり、その中には、
「社会情勢によって翻弄される人間の杞憂が含まれていたりする」
 というものもある。
 そもそも、
「殺人事件」
 などという凶悪事件には、衝動的や、偶発的なものでない限り、
「殺害動機」
 というものが存在し、それが、殺意となり、事件が起こるというものだ。 
 だから、犯人が事件を起こす際、犯行をごまかすために、
「トリック」
 を用いたり、謎を残すということで、捜査をかく乱し、自分の罪から逃れようとする。
 それを探偵や刑事が捜査し、それによって得られた情報をもとに推理が行われ、
「犯人究明」
 ということになるのだ。
 実際に、殺人事件などというのは、
「日本のどこかで、毎日のように起こっている」
 ということであるが、不思議なもので、
「人生で、殺人事件に遭遇するなどということは、一度でも珍しい」
 といわれるのに、そんなに事件が多いというのも、実に不思議なものである。
 実際に、東京都内などでは、
「一日に、変死体が10体近く上がる」
 ということで、
「変死体というものが発見されれば、司法解剖に回す」
 というのが当たり前である。
 つまり、
「一日に、東京だけで10体と考えると、一年間で、3,600体の死体」
 という単純計算ということになる。
「成人してから約50年間」
 と考えても、その間、約20万近くの変死体と東京都内だけで、遭遇する可能性があるということだ。
 それを考えると、
「殺人事件」
 であったり、
「変死体の発見」
 というものを、一生のうちに一度もないというのが当たり前のように言われているというのも、確率から考えると、おかしなものだといえるだろう。
 だからといって、
「まるで刑事ドラマの主人公のように、毎週、殺人事件に遭遇している」
 などという人も聞いたことがない。
 さらに、刑事ドラマなどで、よく、
「証人探し」
 ということで、聞き込みなどを行っているのを見るが、
「今までに、刑事に聞き込みをされたり、参考人ということで、警察に出頭を要求されたりなどということもない」
 といえる。
 しかし、事件は確実に起こっている。
 それは、ニュース番組であったり、新聞がなくならないのが、その理由として挙げられるだろう。
 確かに、情報番組というのは、最初から、テーマを決め、企画して制作されたものであるが、定期的な時間帯によるニュースというと、
「地元で起こった事故や事件」
 ということで、もちろん、殺人事件には限らないが、数件の事件が起こっている。
 コンビニ強盗であったり、交通事故などというものがそうだ。
 事故の場合は、殺意があるわけではないので、事件とは分類されるが、考えてみれば、その事故であっても、遭遇するというのも、まれなことである。
 これも、一種の、
「あるある」
 といってもいいかも知れない。
 そういえば、数年前、世界を震撼させた、
「世界的なパンデミック」
 というものがあった。
 日本でも、その伝染病は蔓延し、政府による、
「緊急事態宣言」
 などというものが発表され、その宣言をもとに、
「蔓延防止」
 を目的とした、
「人流抑制のための、休業要請」
 というものが出されるほどの、パニックだった。
 毎日のように、マスゴミから、
「本日の新規感染者数」
 と、
「現状の感染者数」
 などというものが、自治体単位で発表されていた。
 実際に、多い時には、東京、大阪などのマンモス都市ではないが、県庁所在地となるくらいの大都市において、
「五万人」
 という単位くらいで、
「新規感染者」
 というものがあったという。
 実際に、人口が、
「50万人」
 ということであれば、
「一日で、市民の10人に一人が感染」
 ということになる。
「最大で5万人ということなので、極端な数字」
 なのかも知れないが、それでも、平均が
「1万人だった」
 としても、単純計算で、
「2か月も経たないうちに、市民全員が感染している」
 ということになる。
 しかし、実際には、
「一度も感染していない」
 という人が結構いる。
 普通伝染病というと、
「一度感染すると、免疫ができるので、次に感染する可能性は、ゼロではないが、限りなくゼロに近い」
 といわれている。
 そういう意味では、このウイルスは、感染力が強いということで、
「一度罹った人が治って、再度罹る可能性は他のウイルスよりも、高い」
 といわれていた。
 そんな伝染病であるが、
「やはり、再度罹るという人は、若干多いが、それでも、まれな方だ」
 ということで、逆に、2度以上罹った人への注目度は高かった。
 そういう意味で、
「新規感染者」
 というのは、その名のごとく、
「本当に初めての感染」
 ということで、その数の累積が、本当に罹った人の人数といっても、過言ではなかったのだ。
 それを考えると、
「事故や事件との遭遇」
 ということよりも、さらにシビアに感じられる。
 つまり、
「これだけ毎日感染者数の発表があるのに、自分のまわりに、新規感染者だけではなく、感染したことがあるという人も一人もいない」
 という人が結構いるのは珍しいものだ。
 実際に、
「会社で誰一人として感染者がいない」
 というところも結構あったようで、実際に、
「一番蔓延がひどかった時期、一人でも感染者が出ると、10日近くは、休業しなければいけない」
 ということで、実際に街では、宣言が出ているわけではないのに、シャッターが閉まっているところが多かった。
「感染者が出たため」
作品名:一つしかない真実 作家名:森本晃次