更新日時:2025-11-07 06:05:24
投稿日時:2025-11-07 06:05:24
農家は苦しく、JAは豊か ― 土と資本のねじれた関係
作者: タカーシャン
カテゴリー :随筆・エッセイ
総ページ数:1ページ [完結]
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著者の作品紹介
日本の農村を歩くと、農家の収入は年々減少し、後継者不足が深刻化している。
一方で、地方都市の中心部にはJAの立派な支店ビルが立ち並ぶ。
同じ「農業」の旗のもとにあるはずの両者の姿は、あまりに対照的だ。
なぜこうした矛盾が生まれるのか。
根底にあるのは、「農業」と「農協」の目的のズレ」である。
農家の目的は「作物を育て、生活を支えること」。
一方、JAの目的は「組織としての経営の安定と拡大」である。
JAは金融・保険・不動産など多角的な事業を展開し、農業収入よりも金融収益に依存する構造になっている。
つまり、JAはもはや「農業組合」ではなく、「農業を母体とする地方金融グループ」に近い。
農家が高齢化し、収入が減っても、JAは貯金・保険・ローンの手数料で利益を上げ続ける。
その結果、農民の貧困の上に組織が肥大化するという皮肉な構図が生まれる。
本来、協同組合は「組合員のため」に存在するはずだった。
だが現実には、組合員である農家が苦しみ、協同組合が立派なビルを建てている。
この矛盾を解かない限り、農業の再生はありえない。
今こそ問うべきだ。
「誰のためのJAなのか?」
農業の未来を支えるのは、ビルの高さではなく、土に生きる人の誇りである。
一方で、地方都市の中心部にはJAの立派な支店ビルが立ち並ぶ。
同じ「農業」の旗のもとにあるはずの両者の姿は、あまりに対照的だ。
なぜこうした矛盾が生まれるのか。
根底にあるのは、「農業」と「農協」の目的のズレ」である。
農家の目的は「作物を育て、生活を支えること」。
一方、JAの目的は「組織としての経営の安定と拡大」である。
JAは金融・保険・不動産など多角的な事業を展開し、農業収入よりも金融収益に依存する構造になっている。
つまり、JAはもはや「農業組合」ではなく、「農業を母体とする地方金融グループ」に近い。
農家が高齢化し、収入が減っても、JAは貯金・保険・ローンの手数料で利益を上げ続ける。
その結果、農民の貧困の上に組織が肥大化するという皮肉な構図が生まれる。
本来、協同組合は「組合員のため」に存在するはずだった。
だが現実には、組合員である農家が苦しみ、協同組合が立派なビルを建てている。
この矛盾を解かない限り、農業の再生はありえない。
今こそ問うべきだ。
「誰のためのJAなのか?」
農業の未来を支えるのは、ビルの高さではなく、土に生きる人の誇りである。



