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「もっと稼げたら、きっと幸せになれる」──誰もが一度はそう思う。
だが、実際のデータは少し違う顔をしている。

米プリンストン大学の研究によると、幸福度が最も高く感じられる年収は約7万5000ドル（日本円でおよそ900万円前後）。
それ以上稼いでも、幸福度は頭打ちになるという。
さらに国内の調査では、年収600万〜800万円前後で生活満足度が最も高いという結果もある。

つまり、人は「お金の量」ではなく、「お金の使い方」と「心の余裕」に幸福を見出す生き物なのだ。
年収が上がるほど時間がなくなり、責任が重くなり、人間関係のストレスが増える。
反対に、ほどほどの収入でも、自分の時間を持ち、家族と笑い、健康に暮らせる人の方が“幸福指数”は高い。

幸福とは、手取りの多さではなく、心の使い方のうまさで決まる。
豊かさとは、収入の額ではなく、「満たされている」と感じられる瞬間の総量なのだ。