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タカーシャン
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novelistID. 70952
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更新日時:2025-10-04 22:00:15
投稿日時:2025-10-04 21:54:26

コントロールできない世界に生きる

作者: タカーシャン

カテゴリー :随筆・エッセイ
総ページ数:1ページ [完結]
公開設定:公開  

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著者の作品紹介

私たちはつい、人生を「思い通りにコントロールできる」と信じてしまう。
努力すれば成功できる、計画すれば未来は安定する、他者を説得すれば関係は変えられる。
しかし、もし仮に「この世にはコントロールできるものは何もない」としたらどうだろう。
一見、それは無力感をもたらすように思える。
だが、実はこの発想が、平和や安定、そしてメンタルヘルスのヒントになっていく。
戦争や争いの根には、「相手を支配したい」「思い通りにしたい」という欲望がある。
だが、そもそも他者をコントロールできないのだとしたら、戦う意味は薄れる。
勝敗を決めるよりも、「ともに流れに身をまかせる」ことの方が自然になる。
平和の土台は、相手を変えることをあきらめ、共に生きることを選ぶ姿勢にある。
経済も社会も日々揺れ動き、私たちの生活もまた予想外の連続だ。
だからこそ「安定させよう」と力むほど、不安は増していく。
もし「安定」とは、変化の中で倒れない柔らかさだとしたら?
波を前提に設計する生き方は、逆に安心をもたらす。
安定とは止まることではなく、揺らぎの中でしなやかに立ち続ける力なのである。
心の不調の多くは、「コントロールできるはずだ」という思い込みと、現実のギャップから生まれる。
未来を心配しすぎたり、他人の評価に振り回されたり――それは自分の手に負えないものを無理に握りしめている姿だ。
「もともと何もコントロールできない」と知ったとき、心はふっと軽くなる。
残されるのは、「いまここでできる小さなこと」を味わう自由だ。
結局、この仮定が教えてくれるのは、コントロールを手放す勇気である。
手放すとき、人は弱くなるのではない。むしろ強く、しなやかになれる。
平和は支配欲を手放すことで生まれ、安定は変化を受け入れることで育ち、
心の安らぎは未来や他人を手放すことで得られる。
「コントロールできない世界」を前提にすると、社会はもっと優しく、人はもっと自由になれるのかもしれない。

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