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タカーシャン
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novelistID. 70952
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「してくれない」という呪文から自分を解放する

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「してくれない」という呪文から自分を解放する

「してくれない族」。誰もが一度は遭遇し、そしてその言葉に心をざわつかされた経験があるのではないでしょうか。「上司が認めてくれない」「家族が手伝ってくれない」「友人がわかってくれない」—不満は尽きません。

しかし、この「してくれない」という呪文は、実は相手ではなく、自分自身を縛る鎖になりがちです。

「当たり前」の幻想

彼らが不満を漏らす根底には、「誰かが自分に何かをしてくれるのは当たり前だ」という無意識の期待があります。この「当たり前」という幻想こそが、すべての不満の種です。

私たちがイライラするのは、その当たり前の期待が裏切られたときです。では、どうすればこの「くれない族」と、彼らの放つ不満の鎖から解放されるでしょうか。対策は、相手を変えることではなく、自分の心のレンズを変えることにあります。

1. 期待のバトンを相手に返す

もし誰かが「誰も手伝ってくれない」と嘆いたら、反射的に手を差し伸べるのではなく、一度立ち止まってみましょう。そして優しく、しかし毅然と尋ねるのです。

「そうか、大変だね。では、この状況を良くするために、あなたはまず何ができると思う?」

ポイントは、行動の責任を相手にプッシュバックすることです。すぐに答えを与えるのではなく、**「自分で考える」「自分で動く」**という自立のスイッチを入れてもらうのです。私たちは、他者の人生の問題をすべて解決する係ではありません。

2. 「共感」と「同調」の間に線を引く

不満や愚痴を聞くとき、私たちはついつい「うんうん、そうだよね」と同調してしまいがちです。しかし、これは「くれない思考」を強化することになりかねません。

ここで必要なのは、感情は受け止めるが、不満の内容には乗らない「共感」です。

「それは辛い気持ちになるね」と相手の感情を認めることと、「そうだ、〇〇さんが悪い!」と不満の主張に加担することは違います。相手の感情に寄り添いつつも、自分は一歩引いた中立な立場を保ちましょう。

3. 「してもらう」を「ありがたい」に変える

そして最も効果的なのが、自分自身の心のOSをアップデートすることです。
誰かに何かをしてもらったら、「当然のサービス」ではなく「ありがたい親切」と捉え直す訓練をしましょう。

職場で手伝ってもらった時、家族が食事を作ってくれた時。それらは「当たり前の役割」ではなく、「相手の時間と善意を分けてもらった」貴重な行為です。この感謝の視点を持つと、「してくれない」という欠乏感は自然と薄れていきます。

心の焦点を「自分」に戻す

「くれない族」は、常に自分の幸せの焦点を他人の行動に置いています。「〇〇してくれたら、私は幸せになれるのに」。

私たちに必要なのは、その焦点を自分自身に戻すことです。

彼らの不満に振り回されそうになったら、「これは相手の課題だ」と割り切り、自分の時間やエネルギーを、自分が「与えることができること」や、「自分で楽しむことができること」に使いましょう。

そうすれば、あなたはいつしか「してくれない族」の支配から抜け出し、自分自身の力で満たされた人生を歩めるようになるはずです。結局、自分の機嫌は、自分で取るしかないのですから。