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タカーシャン
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novelistID. 70952
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不安という名の同居人

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不安という名の同居人

朝、目覚めると心の中に小さな騒ぎ屋がいる。不安という名の同居人だ。「今日もうまくいくかな?」「あれを忘れてないかな?」と、しつこくささやく。でも、森田療法は言う。「無理に追い出そうとするな、そのまま置いとけ」と。

だから僕は、不安に耳を傾けながらも、靴を履き、コーヒーを淹れ、仕事に向かう。不安はまだ騒いでいるけど、だからといって電車に遅れるわけじゃない。まるで、家にいる猫がうるさく鳴いていても、朝ごはんは作れるのと同じだ。

森田療法では、「不安があるからやらない」ではなく、「不安があるけどやる」を実践する。電話をかける、書類を提出する、道を歩く──どれも不安という同居人がそばで鳴いていても、動ける。むしろ、不安がいてくれるおかげで、慎重になったり、気をつけたりもできる。

完璧な心はない。不安も焦りも、時には笑えるほどしつこい。でも、それを抱えたまま生きることで、少しずつ前に進める。心の中の騒ぎ屋と、まあまあ仲良くやりながら、一日を歩む──そんなゆるやかな強さが、森田療法の魅力だ。