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居なくなった人たち

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その3


老年になった私には何人か心許せる友達がいる。
たまに電話で話すのが関の山で、会って話すことは滅多にない。
日常の生活といえば、決まりきったライフスタイルで暮らしている。

会える友達は女性ばかりとなった。
二年ごとにやっていた小中学校の同級会も数年前に終わった。
地元の高校の同級会は一度百人ぐらい集まり、好きだった男の子は有名な会社へ勤め、まるでスターのように女性たちと握手していた。

その数年後、高校の同級生の男子の訃報が次々と耳に入った。
男子とは口をきいたことはなかったが、三年間同じ勉強のクラスにいたのでほとんど記憶にある。彼らはみな優秀で良い大学へ進学し、隆々とした人生を送っているだろうと思っていたが、あまりにも早い死には寂しい気がする。

作品名:居なくなった人たち 作家名:笹峰霧子