小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

綴-After your death I realized-

INDEX|2ページ/2ページ|

前のページ
 

『4月:雨  ついに高校生。やっと決心がついたの。皐月に謝ろうと思う。私、影から皐月みてたら、やっぱり幼馴染じゃなくなってたみたい。私、女の子として皐月が好き。ほんとに好き。すごく好き。なんか、ストーカーみたいで気持ち悪いかもしれない。でもね、昔から私は皐月のことが大好きだったの。私がすごく小さいとき、お漏らししちゃったの、ばれないように処理してくれたり、これは小学生四年生くらいのとき、塾が一緒だった男子からガムを髪にはき捨てられたとき、仕返しして、髪のガムとって洗うの手伝ってくれたり…。』

もうその先は、あふれ出る涙で読めなかった。

「お前、なんかい好きっていれてんだよ…」
もう漏れ出る嗚咽は隠せなかった。
「百合…香ぁぁ…」



『気持ち悪いんだよ!!』

自分の言葉が反芻される。


どうして…気づけなかったんだ…

「こんなに、近くにいてくれたのにッッ!!」

ノートを集めて、バッグに詰め込む。

「百合…香…ごめ、ん……」

涙が止まらない。後悔と自責の念で。

あぁ、このモヤモヤはそういうことだったのか。

「百合香…俺も…大好きだ」

俺は向かう。その自分の気持ちの証明と贖罪のために…。


「3万円になります」

所持金をすべて費やし買占めた

そして向かう。初めての墓参りだ。


「百合香」

墓石に語りかける。返事はもちろんない。

「ごめんな、こんなへたれた行動しかできなくて…。」

俺は、500mlの水で、数百錠の睡眠薬を体に流し込む。

沈むのは昨日と同じ真っ赤な夕焼け



「今夜から、ずっと一緒だ」



愛してる、百合香。
作品名:綴-After your death I realized- 作家名:紅蓮