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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
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占い(続・おしゃべりさんのひとり言173)

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占い



「信じるか信じないかは、あなた次第です」

この言葉、卑怯ですよね。
いい加減なこと言っといて、責任持つつもりないじゃないですか?
特に相手からお金もらって告げた内容の責任は、相手に投げつけちゃダメでしょう。
世の中に占い師という職業がありますよね。それって職業と呼んでいいんですよね。
でも正直なところ、適当なこと言ってお金もらう仕事って気がします。
空気売ってるのと同じ・・・って言いすぎかな? ごめんなさい。
これが職業として成り立つには、ちゃんと納得のいく理由があるはずです。

科学が発達していない時代には、占いって未来を決める重要な手段だったのは頷ける。
シャーマンとか祈禱師とか陰陽師とか、人間の能力で知りえないものを知る能力を期待して、そういう職業が成り立ってたんですよね。
では現代。冷静に考えて、その能力についてどう評価しますか?
僕の知り合いに霊能力者がいたり、占いを信じてる友達がいたりする。
それはそれで普通に受け入れて付き合っていますよ。僕は。
きっと皆さんもそうでしょ?
これで冷静さを欠いているなんて、思いませんよね。ある意味、信仰と同じですから。

でもやっぱり占いなんて、まじめに考えてどこまで信じたらいいんでしょう?
うちの家族は、初詣で必ず“おみくじ”引いちゃいます。
きっと皆さんも経験あるでしょ?
(なんでだろう?)って真剣に考えたことありますか?
僕は単に、ちょっと楽しそうだからです。
そこに書かれてる内容が(その年の運勢を決めるはずなどない)って解ってるのに、大吉が出るか挑戦してしまうんですよね。
例え大吉が出たとしても、大凶が出たとしても(その後の生活には何の影響もない)って解ってるのに、100円払ってまでやっちゃってます。
ほんの一時的な運試しの意味合いが大きいです。一種のお遊び感覚です。

世界トップの科学先進国アメリカでは、レストランでの食事の最後に結構な頻度でフォーチューンクッキー(おみくじクッキー)を提供されています。
それは巾着のような形をしたサクサクのクラッカーで、割ると中に運勢を書いた紙が入ってるってものです。
食事代にそれの金額も含まれちゃってるんでしょうが、皆こんなのが好きなんですね。

日常的な話をすると、朝のテレビで占いコーナーってあるじゃない。
なぜか毎日気になりませんか?
星座で占ったり、くじ引きみたいに色で選んだり。
僕は必ずその結果を確認してから、「行ってきま~す」ってしてる。
昼にはそんな内容、忘れてしまってるのに。
こんな占いって、特に女性は好きですよね。知り合うとすぐに血液型を聞かれたもんです。
手相占いも好きみたいですが、それには男性も興味がある人多いようです。
でもそれらに真剣になっちゃうとどうなんでしょう?

前に、高いお金払って家の間取りを風水師に相談しに行った友人の家に招かれた時、僕はその部屋に違和感を生じました。
所どころのこだわりに特段の異様さはないんですけど、(こんなとこに大きな壺を置く?)って。
風水師に言われたから、わざわざ高い壺を買って来たんだって。
僕の感覚じゃ、それ邪魔。
でもその友人は、幸運が舞い込むからって我慢できるんだよな。
どこまでのめり込んで信じてるかによる訳だけど、もし家族がその壺割ったりしたら、一家離散するほどだと怖いね。

古い雑貨屋さんが気になって、仕事仲間とそのお店に入った時、店のオーナーの男性が「タロット占いを3000円でやります」って張り紙を指差して声をかけてきた。そしたら僕の同僚がそれをお願いしたんです。
僕は(そんなことに3000円も払っちゃうの?)って思ったけど、ちょうど悩んでることがあって、いい機会だからと占ってもらうことにしたみたいです。
タロット占いのルールというか、手順とかは全く知らないけど、なんかそのオーナさん、適当に切って思い付いたこと言ってるみたいな気がします。
しかも、へらへらしながら「これ以上は追加料金が必要です」だって。
(え? なにそのシステム?)って思ったけど、同僚は1000円を財布から出した。
(まだ、やるんだ)って、結局合計5000円を費やし、そのオーナーの“ありがたい”お言葉を得たのだ。

僕は(そんなことにお金をお使いたくない)って思ってたんだけど、ある時こんなきっかけがありまして・・・
会社の部下の島君から、結婚前に付き合ってる彼女と一緒に相性占いをしてもらいに行ったという話を聞いた。
それは京都の占い師で、易学アヤさんとおっしゃる有名な方です。
昔、僕が大学生くらいの時に、ラジオ番組に出ておられたのをよく聞いていました。
『初代斎王代 易学アヤの開運占い』というコーナーを持っておられて、
初代斎王代って聞くと、なんかそれだけでスゴそうですよね。
でも何それ? 調べてみると斎王代というのは、京都の葵祭のメインになるお姫様的な役どころのことでした。第1回のそのお祭りでそのヒロインに選ばれたことを肩書にされていたようです。
当時、その放送中に占ってもらったリスナーさんが毎週のように「当たってる!すごい」を連呼されてたから、僕もよく覚えてたんですよ。
占いの手法は、パソコンを使ってデータを入力して運勢を検索するような、当時としては画期的な手法でした。
まあ、占いというのは統計学と言う人もいますから、データの蓄積で正確性をアップさせるのは理解できますね。これは昨今のAI開発と全く同じですよね。