㊙ 未知ワールドへ、ようこそ! 第1話 ㊙根暗出る樽 渓谷
5話 地下ワールド
身長は1.8メートル、肌は浅黒く、髪は長い、そして目鼻立ちはっきり、これがネアンデルタール人女性の典型なのでしょうね。そんなユユリリララさんの歩幅1メートルの後を追い掛けて、樽の館のエレベーターに乗り込みました。するとスーッと地下へと下降し、あっという間に地下最下部へと到着。その後|恐々(こわごわ)降り立った私たちに彼女が説明してくれました。
「みな様、ここが地下10階、別名エネルギー階です、つまり皆さまが仰る『根暗(ねくら)出る樽(たる)渓谷』にある地下ワールド、そのための核融合発電所がございます」
これに私たちは「ホッホー!」と相づちを打つしかなかったのですが、さすがキャップテン、奈那ちゃんからクレーム。
「核融合発電所はわかりました、が、もう少しこの地下ワールドの全貌をご説明願えませんか」と。
これにヤッチンと私は、勝手に訪ねて来たのは我々、ちょっと厚かましいかなと戦々恐々。されどユユリリララさんはあっさり「Yes Ma’am.」と。これに野郎二匹は、ホッ!
そんな男どもの安堵顔にユユリリララさんはプッと吹き出され、語り始めてくれはりました。
作品名:㊙ 未知ワールドへ、ようこそ! 第1話 ㊙根暗出る樽 渓谷 作家名:鮎風 遊