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(前編) 黄金山基地の未確認生物たち:あんたには俺がいるだろ

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 時空移動???
 俺はもう訳わかりまシェーン!ってな状態。だけどね、ここは俺は紅顔の地球男児、「へえー、お姉さん、結構出来はるんや」と実に中途半端に納得した振りしてもうたよ。
 その次はね、向かって左側の女性。そのCさんは身長140センチくらいかな。金ピカのコートを纏ってらっしゃってね、ちょっとぽっちゃり体型。いつもニコニコ天然女子、そのような可愛い子ちゃんだったよ。
 だけどね、まん丸の目を終始動かして俺を観察してるようでして。まるで情報収集中のAIロボット、てなところかな。
 そのCちゃんが「其方(そち)はここで未確認生物発見の神頼みしちょると読み取ったが、どうじゃろか?」と問うてきたので、俺は即座に「大当たり!」と返してやったよ。
 これにすぐそばにいたB姉さんが「良きことですね」と。それに加え、背高Aさんからは「チャンスはいつも目の前に、それに気付かぬだけ、……、お励みなされ!」と激励があったんだよな。
 それから3人は俺にスルリと背を向けて本殿の後方へと去って行ってしまったよ、うーん、まことに残念だよな。
 で、直樹、彼女たちは一体何者だと思う?
 そうだろ、俺は気付いたよ、どう考えても人間じゃない。絶対に俺の目の前に突然現れた未確認生物、それも地球外生物だよ。
 これぞまさに千載一遇のチャンス、もちろん俺は後を追ったさ。すると3人は本殿の裏側にある古い小屋に消えて行ったんだ。
 地球外生物との遭遇だぜ、もちろん引き戸をギシギシと引っ張り開けて中へと足を踏み入れたぜ。だけどな、残念ながら彼女たちはもうそこにはいなかったんだよな。
 直樹、これってなぜだかわかるか?
 その部屋の半分向こうは鉄格子が填められていてな、だけどそこには甘い残り香が。彼女たちはどうもその向こうへと去っていったようなのだ。
「ヨシ、追っ掛けて、彼女たちの生態を明らかにするぞ!」
 俺は一人宣言し、扉に手を掛けたんだ。だけどなガチンコチンに閉まり切ってるのか1ミリも動きもしない。
「ヤツらは魔女だったのか、コンチキショー!」
 俺はそんな下品な叫びを上げたのだが、ちょっとストーカーになるかなとも反省し、気を落ち着かせるために室内をもう一度よく確認したんだ。
 するとだぜ、あったんだよな。現金支払機のようなものが。
 そしてそこに書かれてあったんだ。直樹、その文句、想像付くか??? 無理だろ。
 ヨッシャー、答えはな、『ここから先に進みたき御仁は、神社に寄進すると心得、1万円札3枚を投入孔へ差し入れよ』とな。
 俺はこれで100%ガックンだぜ。