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(後編) 黄金山基地の未確認生物たち:私の一番は魔界平娑羅

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1話 砂金黒穴大作戦


 黄金山基地の最上階にある謁見室で、娑羅女王がKASIKO星人の代表から何か報告を受けたのでしょう、顔が引きつってます。
 私は女王のご飯のお供、つまり付き人でもあり、夫でもあり、また二人の子供のダディでもあります。
「娑羅クィーン、どうなされましたか?」
 私はちょっと心配で訊きました。
 すると独身時代の素の女子に戻られ、「直樹、えらいことなんよ、どうしよう、……、そうだわ、浩二も入れて三人で策を練りたいんだけど」とちょっといつもの強気が萎えてます。
 私はこれはきっと大変なことなんだろうなあと思い、浩二を早速呼び出しました。
「おいおいおい、しばらく忘れられていた俺を急に呼び出すなんて、一体何事じゃ?」
 嬉しそうにやって来て、浩二はこんな僻みっぽいことを吐くものだから、「ねえ、昔居酒屋でいろいろ議論したでしょ、今は地球出身の宇宙人になってしまったけど、あそこが原点よ、だから私、やっぱり三人で決めたいの」と娑羅クィーンはかなり深刻そう。
 浩二も私もちょっといつもと違うと感じ取り、私は女王、いや妻に「わかったよ、俺は君のご飯のお供、言い換えれば人生のお供、さっ、心配事を話してごらん」と促しました。
 すると娑羅クィーンは微(かす)かにニコッとし、さらっと話しました。
「さっきね、KASIKO星人の代表から報告を受けたの、ヤツが天の川銀河に近付いてます」と。
 浩二も私もさっぱりわかりまへ~んがな。
「ヤツって、一体誰なの?」
 浩二と私は声を合わせ聞き返しました。これに娑羅女王は速やかに一言だけ返されてきました。
「《星シャブリ》よ」と。
 浩二と私は目をギョロッと剥いて、人生最大の――『???』。
 ただただ、ポッカーン!?