認知症に遠い心の持ち方
老後の親と子供の主導権 その1
母親は子供を産んで、ご飯を食べさせ、学校へ行き始めるとああやこうやと心配して守り育てる。成績が良ければそのことは自慢であるが、いざその子が成人し中年になった頃には親は高齢者となっている。そして立場が逆転する時期は必ず来る。
だが親はそこで子供の支配下に嵌ってはいけない。
自分の生活は死ぬまで自分が守り、子供の支配は受けないという自信を持つことが大事だ。
ところが女親の場合それができず、子供も心配のあまり母親に口を付くようになる。あれをしちゃだめ、これをしちゃだめ、と親を支配するのだ。気の弱い親は言うなりになり、その内自信を無くしてしまう。
このことが老齢の親が次第に認知症に傾いていく入口といえよう。
作品名:認知症に遠い心の持ち方 作家名:笹峰霧子