【訂正】飲み水のまじめな話(続・ひとり言115)
飲み水のまじめな話
ミネラルウォーターに付いての認識って、どんなもんでしょう?
やはりミネラル(鉱物成分)が豊富に入った水のことでしょうか。
それとも単に、ペットボトルに入れて売っているボトルドウォーターのこと全般なんでしょうか。
実は日本と外国で、その基準と言うか概念が違うんです。
僕は(水道水以外の水を、お金を出して買うなんて有り得ないっ!)と思っていた世代です。
水ですよ水。普通の水だもん。
「水売る商売なんて、空気売るみたいなもの」なんて言い過ぎですけど、「タダみたいなもんでしょ?」って、そんな捉え方していた時代もありましたよね。
今でこそ日本人もペットボトルの飲み水を買うようになりましたけど。
・・・なんで?
① 美味しいから
② 手軽に持ち歩けるから
③ 水道水は不味いから
④ 水道水が安全じゃないから
⑤ ミネラルウォーターは栄養が摂れるから
他にも理由はあるでしょうけど、①②③はまあ正解。④と⑤はやや誤解です。
僕の家族は日常的に水をよく飲みます。
お茶やジュースじゃなく水です。僕個人は一日当たり4リットルを目安にしています。
先日、両親が住む田舎の家に行った時も、2リットルのペットボトルの水を箱で買いました。
その家が古くて、簡易上水道の飲料水では心もとないので、と言っても両親はその水飲んで生活してますけどね。
その買った水も、その地域の村おこしで営業してるような、地元のお茶なんかも販売してる飲料メーカーの敷地の、ただの湧き水です。
それを暑い夏の日に冷蔵庫で冷やして飲んだら、すごく美味しい水だって気付きました。
昔、父さんが水に拘ってて、よくウィスキーの水割りを作って飲んでたんだけど、それには天然水を使用していました。
まだ当時は、水をボトルで買うなんて風習は日本になかった時代です。
お茶さえお金を出して買うなんて、駅弁を食べる時ぐらいでした。
じゃ、どうやって水を手に入れていたかって言うと、父さんが仕事でよく行くところに飲み水として人気の湧水池があって、そこで18Lのポリタンク3~4本に湧き水を汲んで来てくれてたんです。
小学生の頃の僕でも、自宅の水道水と飲み比べると、その天然水は確かに美味しいと思っていました。
「水なんかどれでも同じじゃ!」なんて言う人は、あまりにシンプルすぎるな事なんで(やってみよう)と思いたたずに、(飲み比べた経験が一度もないだけなんだろうな)って思います。
母さんは、その湧水でご飯を炊いていました。お茶もそれで沸かしていました。料理もそうだし、無くなりそうになると、「また汲んで来て」って、父さんにお願いしていました。
そんなことが何年か続いたのですが、中学の時、そのポリタンクの内側を指で触って、僕は気付きました。
(ヌルヌルしてる。ひっかくと爪に水垢が着く)ってことに。
長年使ってたそのポリタンクは、水道水で洗うようなことはせず、汲みに行った時に、その湧水で内部を軽くすすぐってことをしてだけだったんです。
つまり(バイ菌だらけだったの?)と、この汚れには、ちょっと気持ち悪く感じました。
(美味しい水だけど、安全とは言えないのかもしれない)と思わずにはいられません。
ちょうどその頃、テレビで「♪ろっこうの~、♪おいしい水は~、♪なぜおいしい~」なんてコマーシャルをやっていまして、もう汲みに行くのはやめて、『六甲のおいしい水』を買うことにしたんです。
それはペットボトルの時代が来る前のことで、2Lの小型ポリタンクで売っていたと思います。
でも結構高く付きますよね。
米を炊く時や、特別に水割りなんかで楽しむ時に限って使用され、普段は水道水に後戻りしていた感じです。
作品名:【訂正】飲み水のまじめな話(続・ひとり言115) 作家名:亨利(ヘンリー)