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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
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続・おしゃべりさんのひとり言/やっぱりひとり言が止めらない

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その112 腰痛体操のすすめ



朝例後の9:15と昼休み明けの13:15に、腰痛体操をすることにしました。
音楽に合わせて3分間、①上体、②体側、③腰横、④背中、⑤腰、⑥下股の順でゆっくりストレッチします。
お手本の動画を配布して、必ず社員全員で、日に2回行おうってわけ。
腰痛持ちの人が世の中に多くて、仕事中のちょっとした動作で腰を痛めるって事例が多いらしい。『筋骨格系傷害』という労災ですね。
せめてもの予防になればという意味合いで、既に会社がこの体操を取り入れてたんですけど、僕の事業部、今まで誰もやってませんでした。

実は僕も、体に爆弾を抱えています。
高校時代のクラブが体操部で、腰やっちゃってるし、肩やっちゃってるし、首もやっちゃてる・・・あの日あの時あの瞬間に。
逆立ちで、背を反らせて転回して、ブリッジの姿勢でドンと両足着地した瞬間、腰がグキッ!
吊り輪で逆上がりして、そのままの勢いで一回転してぶら下がったら、鉄棒と違って固定されていない輪と共に肩も一回転、筋肉がブチッ!
二回宙返りの途中に集中力を欠き、今どんな技を練習中だったか忘れて中途半端に落下、首がゴキッ!
当時は捻挫程度の感覚だったけど、古傷としてずっと尾を引いています。

20代の頃から、たまに肩が痛くなって、手が上げられなくなったりします。四十肩よりずっと以前からです。
首にはずっと違和感が残っていて、首筋をグキゴキ鳴らしたり、顎を両手で持ち上げて頸椎をポキッて鳴らさないと、ダルさが取れません。
腰はその後、何度もぎっくり腰になっています。若いうちは、無理した時になっていましたけど、動けない程ではありませんでした。それが年を取るにつれて、何でもない動作で、突然フリーズしないといけないようになってきました。
ベッドで寝ているだけでも腰がダル痛くなります。そのためにお高いマットレスを買ったのに、役に立ちませんでした。
この腰痛が一番つらいですね。中腰姿勢が続くとそのリスクが高まるんですよ。
(これ以上この姿勢を続けると、またぎっくり腰になる)っていう感覚があるんです。
椅子に座ってても、突然“きゅ~ん”と来ます。事前にこの感覚で分かるんです。
スンと静止して、ゆっくり腰を伸ばせば、事態は回避できますが、手に何かを抱えてたりする時に来ると、思うように腰を守れず、あれが来てしまうと、もう腰を伸ばすまでは、お尻を突き出した情けない格好で我慢しないといけません。
腰を伸ばせさえすれば、腹筋背筋に全力を込めたまま何とか歩けます。その後は、3日間の安静を覚悟しないといけませんけど。

プロレスラーが腰を痛めてしまったら、「筋肉のギプスで支えるしかない」と話していたのを思い出し、また筋トレを始めようと思うのですが。思うだけです。
社会人になってからは、本格的に筋肉を鍛えたことなどありませんでした。
体幹は結構いいので運動は得意ですが、ジャンプ力や持久力、バランス感覚は落ちてきたと認めるしかありません。
駅で電車に間に合うようにダッシュすると、上り階段の残り2~3段を辛く感じたり、片足立ちで靴下を履くとフラフラしたり。
自転車で長距離を走ると、足だけじゃなく腰から背中がダルくなってしまい、こぐのも嫌になってしまいます。
筋肉は間違いなく落ちてしまっているのです。特に5年ほど前から顕著に。それは鏡を見れば分かることです。
中学の時からあった腹筋のシックスパックは、お肉のぷにょぷにょに隠れ、大胸筋をムキムキ動かすと、乳首がプルプル揺れるようになってしまいました。
娘は人差し指で僕のお腹をつんつん突きます。
これじゃダメだと、一念発起! 簡単な腕立て、腹筋、ヒンズースクワットを100回連続・・・したことは何度かあったんですが、続きませんねぇ~。

ところが最近、状況が好転し始めました。
それは3年ほど前から、いいトレーニング方法を見付けたからです。
僕の会社は4階建てのビルです。エレベーターはあります。でも毎日階段を使うようにしたんです。
4階だと日常的に60段の上り下り。ただそれだけです。きっかけは登山を始めたからなんですけど。
結構この程度のビルだと、階段を使う社員は多いのですが、そこでもう一工夫しました。
必ず一段とばしで上り下りするんです。

走るようにじゃなく背筋を伸ばし、ニ段ずつ、足首に力を入れて、体がブレないように腹筋背筋も意識して、ただ毎日上る。
更に下りる時も一段とばしで、重力に任せてタンタンタンッと走るようにはせず、膝に負担がかからないよう、体重を支えながら、しっかりゆっくり二段ずつ下りるんです。他の人たちと同じ速度ぐらいで。
効果てきめんです。
最初のうちは、下りるのが難しくて、コケないか不安でしたが、筋力が付いて来ると何でもなくなりました。
若い社員が真似したら、やはり一段とばしで、ゆっくり下りるのは難しいみたいです。
こんなことを3年も続けていると、太ももとふくらはぎがかなり太くなりましたので、女性はほどほどがいいのかも。

さらに今年の春から自転車で通勤を始めました。
8㎞の往路は緩やかな上り坂を30分、復路は20分で下ります。
ゴールデンウィーク頃までは、日本海から北西の風が吹いて、上り坂を後ろから押してもらう感じでしたが、夏になると風向きが変わって太平洋風になり、上りを正面から邪魔されます。
それで当然、毎日汗だくになって会社に着きます。
それからシャワールームで気持ちよくさっぱりするんです。
そんな毎日を繰り返しているうちに、ぎっくり腰の不安が無くなってきました。
やっぱり適度な運動って大事なんですよね。

じゃ冒頭の腰痛体操には、どれ程の効果があるんでしょうか?
椅子に座っててもできる程度の、本当に軽いストレッチです。
多分、社員のほとんどは、(あまり意味が無さそうで面倒くさい)と感じていると思います。

僕のぎっくり腰が良くなってきたと言っても、腰にだるい痛みは今も出るんです。
それは寝ている時に起こります。
腰をストレッチしようと、知り合いの美容番長に薦められて、ストレッチポールを買いました。
それ、首筋や肩甲骨までストレッチ出来てすごくいいんですが、効果はその時だけのようです。
思考錯誤していくうちに気付いたのですが、よくアメリカの映画やドラマで、大きなベッドに大きな枕を何個も重ねて、背中を持たれかけるような姿勢で眠っている姿を見たことないですか?
まるで介護ベッドで背もたれを起こしているかのようなこの姿勢で眠ると、腰痛がまったく無くなるんです。
でも寝返りが打ちづらいし、熟睡できているかもわかりません。
やっぱり、一直線に腰を伸ばして寝たいです。するとやっぱり寝ている時に腰痛が・・・。

これを簡単に解決する魔法のような方法を、知り合いの整骨整体師に教えてもらいました。
腰に違和感が出たら、腰ではなく、太ももの裏側の筋肉(ハムストリング)を伸ばせばいいんですって。
ただそれだけです。ベッドの上でもできます。
片足を上げて膝を伸ばし、つま先を頭の方に手で引っ張って来るだけでもいいです。
両足の太ももの裏を伸ばしたら、もうそれで腰の違和感は消えています。パッと一瞬で。