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さよなら、カノン

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足高警察署の一室
ホワイトボードに吉川カノン失踪案件の概要
十人余の私服警官と鑑識課員らがひしめき合って藤原のブリーフィングに聞き入る

藤原  「きょうで1週間が経過した。しかし有力な手掛かりが何ひとつない状況だ」

ホワイトボードには上から
”身代金誘拐”
”交通事故”
”転落水難事故”
”連れ去り”の文字

鑑識課員「周辺1キロ四方の田んぼ畑、用水路などのべ7日徹底的に捜索しましたが・・・」
福住  「当日は子どもに関するものも含め交通事故は一件も通報されていません。些細なトラブルも」
藤原  「失踪直前にカノンちゃんが映っている映像は駐車場の防犯カメラが唯一。原点に帰ってもう一度駐車場で何があったのか徹底的に調べ直そう。引き続き、事件と事故の両面で捜索にあたってくれ」

防犯カメラ映像から切り取られたカノンの全身

カノンの全身写真が壁面に掛けられたテレビに映る
足高警察署の会議室で壁掛けテレビや自身のデバイスでテレビを見る捜査員たち
公営放送の7時のニュースである

アンカー「吉川カノンちゃんですが、呼吸器系に軽い持病があって最近空気の良い農村部に引っ越しされたということです。一刻も早い発見が急がれます。情報をお持ちの方は・・・」

壁掛けテレビから視線をデスクに並べられた黒電話に戻す藤原
同じ会議室の片隅では鑑識課員がPC画面に映るスーパーの駐車場の粗い画像と戦っている

作品名:さよなら、カノン 作家名:JAY-TA