さよなら、カノン
#6. 熱中症
閑静な住宅街の中に建つ瀟洒な建物の敷地にサーブが停まる
カノンを連れて車から降りた実穂子が建物玄関の銘板を見る
”横浜ジーンセンター”
目を瞑って口を大きく開けるカノン
看護師がカノンの口腔を綿棒で拭う
綿棒を吉川カノンと書かれたシールが貼られたガラスの小瓶に封入する看護師
看護師 「はい、これで検査はすべて終わりました」
指先にキャラクターが描かれた絆創膏を実穂子に見せるカノン
実穂子の薬指の先にも新しい絆創膏が巻かれている
顔を見合わせて微笑み合うカノンと実穂子
看護師 「検査結果は2,3日うちにメールでお知らせいたします。書面の郵送は2週間程度みていただければ・・・」