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端数報告7

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《だからやって〈波〉を起こそう。死ぬのはまず老人に商店街の人間とかのようだけど、そんなの別に死んでいいんだ。死んでいいのから先に死ぬということは、優秀な者が生き残るということだ。つまり俺が。○○大学を出て〇〇省のエリートとなった俺のような者だけが生きる。俺にはこのウイルスを制御する力があるということだ》
 
なんてなことを霞が関の高い所に巣くうやつらが考えてるってことじゃないのか? だとしたらむろんそいつらは狂っているが、歴史上にそんな話は実はいくらでもあるものだ。
 
昭和の日本の戦争なんか全部が全部そういう話と言っていい。その昔にあれをやった者達と今の役人の頭の中身は何も変わってないのだろうし、日本の役人だけが愚かなのではなくて世界のどこでも役人の頭は腐ってるんだろ。
 
そしてマスコミや政治家は、その狂気に実にたやすく取り込まれる。歴史上の虐殺はみなそのように行われた。
 
画像:それ町ババアと八百屋 アフェリエイト:それでも町は廻っている
 
《無駄と知りつつこんなやつらも救おうという努力はしたのだ》という体裁は整えられる形でだ。これはなんだかそういうことが始まっちまったんじゃないのか?
 
とおれは思った。思ったけれどもまだこの時は「まさか」とも考える。さすがに自分の考えに自信を持つに至らずに[杞憂であってほしい]と願うが……なんてところで次の稿へ。
 
作品名:端数報告7 作家名:島田信之