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端数報告7

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21年8月には実際に検査をしている者の間で「変だ」と思った人間がやはりいたのかもしれない。しかしその後に排除され、ネッシーだろうとゴジラだろうと「いる」と言われたら信じて疑わないような人間だけで構成される検査態勢が出来上がった。新聞にデータを載せるのをやめれば検算されるおそれもなくなり、調べる者はいないんだからどんな嘘をついてもバレることはない。
 
というわけだ。長谷川博己がそんな考えになったのだろうがしかしいつまで続くものか。
 
いずれは無理が限界に達する。その時すべての嘘がはじける。後はそれを待つだけだ――と思ったところにテレビの『にっぽん!歴史鑑定』って番組が帝銀事件を取り上げて、それをきっかけにおれはそちらにかかりきりとなることになる。で、その後のコロナについて特に書くこともない……せいぜい、検査をしてるところというのをそれまで見たことなかったのが、おれが住んでた町から近い蒲田の駅前にテントが張られて、
 
「コロナの検査をしていまーす」
 
というのを見るようになったくらいかな。通りしなに覗き見る限りではいつもガラガラのようだったけど、とにかく、その〈限界〉がそろそろ来てるところなんじゃないのか。マスク社会の永続を願う者は相当な数となり、恐怖支配を何がなんでも続けようとしてもいるが……。
 
それも「第五種に移行」とかなんとか言いながら感染はまだ拡大していて収まる気配は微塵もなく死者も変わらず出続けてる、ということになっている。〈専門家〉は口を揃えて「可能性が」とまだ言っている。という状況なのだから、《なのにどうしてマスクを外していいのか》という話になって当然なわけだ。「そもそも[第五種に移行]ってなんだ? どんな理屈でなぜそういうことになるかのろくな説明も聞いたことない。ただひとこと[第五種に移行]と口で言うだけの[第五種に移行]じゃないか」と。
 
そう言いたいやつは言うよな。だから気づけよ、最初から全部が嘘でこれをいつまでも続けていたら国の経済がまわらずに物価が上がってどうしようもなくなるから大蔵省だの与党の政治家なんかはもう終わりにしたがっている。それに対して長谷川が、
 
「今も毎日たくさんの人が死んでるですよ。それがわからないんですか!」
 
と言っても、
 
「そう言われてもねえ」
「問題はだねえ、世論が何を求めているかだよ」
 
ということになっちゃってると。後は【今もたくさんが死んでいる】というのが長谷川のデッチ上げなのがいつ露見するか――その段階に入ってるということなんだと。
 
で、いいかげん本当にもうその時が近づいているような気もするんだけども、どうなんだろねえ。ともかくいつかは、〈長谷川の嘘〉は暴かれますよ。それだけは間違いないと述べて話は終わりです。どうもお疲れさまでした。
作品名:端数報告7 作家名:島田信之