あすは我が身
その3
最近、20年ほど前にSNSで知り合った女性と電話の交信が復活して、時々話をするようになった。彼女と電話で話し始めたのは、彼女が恋愛問題で落ち込んでいるときで、その時彼女は憔悴しきっていて、昼ごろまで床に臥して寝たまま電話をかけてきていた。
毎日彼女の話を聴いてあげて、少しずつ元気が出て一ヵ月後には外を散歩するまでになった。
その頃私は自宅から出向いて娘の家で小学生の孫と娘と三人で居ることが多かった。昼間は私一人なので、電話を掛けて来る彼女の話をゆっくり聴いてあげる余裕があった。
孫が中学に入ると、私の同居を必要としなくなっていたので私は地元に帰り、夫無き後は一人ぐらしが始まった。