ひとり言 せずにはいられない
サイドビジネスの勧誘
今年の1月、突然妻の弟夫婦から連絡を受けて、「仕事の相談がある」って。
こういう場合、たいていはネットワークビジネスの誘いだと思うんです。もういろんな人から誘われて来ましたから、僕はネットワークビジネスを否定したりしませんよ。マルチだ何だって言われても、ちゃんとした合法なビジネスプランだったら、問題ないだろうって思っています。でもそのほとんどが、訪問販売とかの知識がない素人がプランを曲解して、間違った情報を大げさに広めながら、強引な勧誘を繰り返すことによって摘発を受ける。それでその合法な会社自体も、その人たちのおかげで行政指導を受けてしまう。
こういうことが問題な訳で、逮捕されるのはそんな知識不足の方々。ネットワークのプロっていう人たちは、ちゃんと法律に則って、注意して活動されてるんだって状況を、目の当たりにしたことがあります。でも僕の回りでこれやろうって人は、(君が何言ってんの?)って思うほど無責任な人ばっかり。
実は僕もむかし、大手ネットワークビジネスに参加したことありますけど、それほどモチベーションが上がらずに、商品だけ気に入って買ってました。じゃ、義理の弟夫婦からの相談って、僕はどんなふうに話を聞けばいいんだか。
「ちゃんと説明出来る人を連れて来て」ってお願いしたら、約束の日に、なんと、3,000万円のベントレーに乗った僕と同い年の女性が家に来た。こんなことになったら、普通ビビるでしょ。でも僕はこんな先制核攻撃にも動じない。うちのガレージには、ベントレーに引けを取らないくらい大きなBMWがあるし、それに僕ら夫婦は常日頃から、こんな高級車や豪邸に住んでる方たちとの交流もあったから、むしろその女性がどうやって成り上がったのかに興味が出たんです。
しっかり話を聞くと、僕とめっちゃ話が合う。常に全力疾走されてる方でした。伝えに来たビジネスの話も、ネットワークビジネスだって決め付けていたけど、外資企業への投資話だった。それなら僕は仕事でいろんな投資を経験しているから、安心してその話を聞けたんです。
作品名:ひとり言 せずにはいられない 作家名:亨利(ヘンリー)