「研修医」の皆さん、ごくろうさまです
その大学病院には、「瞬間ガス湯沸し器」というニックネームの教授がいた。
医局旅行(医局員の慰安旅行)で、ある湖に出かけた時、教授は若い女医さんをボートに乗せて笑顔で沖に漕ぎ出したそうだ。
教授が笑顔だったのはわかる。若い女性と一緒にボートに乗ったことがなかったのだろう。
ところが、ボートが岸を遠く離れた時、教授に異変が起きた。
尿意を催したのである。
教授がボートに乗る直前、研修医の誰かが、教授のお茶の中に薬(利尿剤)を入れたのだ。
その後何が起こったか、詳細は省くが、教授にとって大変な出来事が起こった。それ以上に、同乗した女医さんにとっては、もっと大変だったろう。
その大学は、どこだと思いますか?
それは、女性だけの某医大だった。女性はこわい。
さすがの教授も女性には敵わなかったようだ。
作品名:「研修医」の皆さん、ごくろうさまです 作家名:ヤブ田玄白