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光のトンネル
少女は
その光のトンネルの先に魔法の国を夢見た
でも本当に願っていたのはいじめの無い学校
少年は
その光のトンネルを衝動的に駆け抜けた
でもふと頭によぎるのは喧嘩ばかりの両親
若い恋人達は
その光のトンネルをゆっくりと眺めながら歩いた
でも二人は手を繋ぐこともさらに寄り添うこともない
中年のカップルは
その光のトンネルを身体を寄り添わせ歩いた
感嘆の声を上げ許されない恋の罪悪感を消そうとして
熟年の夫婦は
その光のトンネルを久しぶりにわくわくしながら歩いた
身近に迫っている介護など無しにこの先が天国であればいいと