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愛情

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愛を知らないということ その1



自分に無いものに対しての愛はいくら話を聞いても実感できない。私の年代では兄弟姉妹が五人六人というのは当たり前だった。
それに対して私は独りっ子。
私を囲むすべての人がそういう風だから、相槌を打っても上の空で、むしろ不快を感じることさえある。

今日のyahooの記事に浅田真央と浅田舞姉妹のことが書かれていた。真央さんがテレビの或る番組にゲスト出演したときに語った言葉だ。
彼女は姉の舞さんの恋愛相手すべてに会っているらしく、不本意に思うことは直接相手に物申してきたとか。真央さんは世界的に有名人でその上可愛いから姉の恋愛相手も聞き入れるのだろう。

この記事を読んで、兄弟姉妹のことがそれほど自分に影響を与え、愛を感じ守ってやろうという気持ちになるのだろうかと思った。

これまで幾人かの友人と付き合って、そのつながりは実に浅いものだと思っていたが、この記事を読んでさもありなんと思ったことだ。

病気のときに気配りしてあげた相手は元気になれば私の好意など何とも思ってない様子で、そうゆうことをずっと味わってきた。そういうことがわからないというのも兄弟姉妹を持たない私が他人に親しむ至らなさを感じるのである。

作品名:愛情 作家名:笹峰霧子