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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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葬式に行った

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 私は、一般の会葬者が焼香した後、遺族に代わって頭を下げる係だった。
はまり役だっただろう。病院などで、ふだんからやっている事だ。
しかし、意外に楽な仕事ではなかった。
弔辞や読経が延々と続いて、二時間ちかく寒空に立ちっぱなしだった。

「精進落とし」を期待したのだが、遺族の意向のため、式が終わると流れ解散になった。
寒さの中、駅から家に向かって歩いていると、耐え難い空腹感が襲った。
〈そういえば、先輩も、年の割にはよく食べる人だったナア〉と思っていると、
「おい、ヤブ田。そろそろ飯でも食いに行かないか?」
という声が聞こえたような気がした。
作品名:葬式に行った 作家名:ヤブ田玄白