お墓を探しに行った
お墓を探しに行った
先日、お墓を探しに行った。
と言っても、墓参りではない。自分の墓を探しに行ったのだ。
「自分の墓を探しに行った」と言っても、私が埋葬されている墓はないから、これから入るための墓だ。
どうしてそういうことになったか、すこし説明が必要だろう。
実は、つい最近、私は不治の病に冒されて、余命いくばくもないことを、偶然知った。というような、ドラマチックな話ではない。
新聞のチラシで、近くのお寺で、墓地を売り出している情報を得たためだ。
私のルーツは遠方にある。
父の墓は、頼めば入れてもらえるが、遠すぎる。
誰も墓参りに来てくれないと、私は寂しい。
そんなわけで、近くに墓地を探すことにした。