ルッキズム天国
「えっ? いいんでちゅよ」
「いえ? ええと私の話ではなく、その……出てますよね」
「何がでちゅか?」
ロッド氏は指さした。
「出てますよね……ちんちんが」
「……いいんでちゅよ?」
天使は微笑んだ。
「そういうものでちゅ」
「でも……でもあなたは大人体型で背も高くて、声も太いですよね?」
こうしてロッド氏の魂は、「私はせいぜい人並だ」「いやギリギリで人並以上かも」などのわめき声を発しながら天高く高く連れていかれ、新天国……変態だけが住めることになった新領域のメンバーに迎えられた。
(了)