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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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ちょっと高すぎたのではないか

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 そう思っているうちに、男はコックリコックリし始めた。
どっと夜勤の疲れが出たのだろうか。

〈オイオイ、もう少しの辛抱だろ。家でゆっくり寝ればいいじゃないか。起きなさい〉
と声をかけてやりたかったが、男は深い眠りに落ちていた。
鼻からチョウチンを出して、眼鏡がずり下がってきた。
危うく本を落としそうになって、ハッと気づいた。

 途中の小さな駅で男は降りた。
カンチューハイを右手に持ったまま、ホームの階段を上って行った。
私は家までついて行きたい気持だったが、用事があるのでそのまま座っていた。

〈残りのカンチューハイは家で飲むのだろうか。全部飲み終わったら、グッスリ眠って今晩も元気で働いてくださいネ〉