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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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EMIRI 8 元カレが帰って来ると

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 キッドはこのタイミングを逃さずに車を停めた。そしてその場ですぐ恵美莉に電話をかけた。
「もしっし・・・、今どこにいる?」
「もししwww キッド? 街に出てるよ」
「どこら辺?」
「城西の方よ」
キッドは颯介に目配せした後、停めた車から降りて、彼から距離を取って話した。
「バックに音楽が聞こえる」
「え、えぇ、・・・お店の中だから」
「どこの店? 迎えに行くよ」
「ええ? いいよ、それは困るし」
何を隠そうこの時、颯介のことはキッドに任せたまま、無責任にも恵美莉はラブホテルにいたのだ。でも心配はご無用。相手は春樹君だから。
「今日、色々村木と話したんだけど、やっぱり恵美莉と村木が話し合った方がいいと思うんだ」
「今日はダメよ」
「なんで?」
「ええ?・・・」
恵美莉もそのホテルの部屋で、春樹から距離を取って、洗面所の方に移動した。
「ああ、そう言う事か。またヤバいことしてるんだな」
「してないよ。彼氏と一緒なだけよ」
急に小声になる恵美莉。
「おお、そう言う事か。でも今がチャンスだぞ。村木も納得し始めてるし」
「そうなの?」
「ああ、どっちみち会って話さないと、村木もフン切り付くはずないだろうから、次に延ばす意味はないと思うけど」
「そうか・・・じゃ、1時間待って。1時間で春樹君と別れるから」
「え? 別れる?」
「いいいいええ、そうじゃない。別行動するってこと!」
「なぁんよ、びっくりしたぁ」
キッドは窓越しに、颯介に対して指でOKサインを出した。