小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

早朝の、シャッター通りな商店街で…

INDEX|3ページ/5ページ|

次のページ前のページ
 

触ってみよう!




「あれ、本当に<雪だるま>?」

 下から顔を覗き込む形の小柄な真瑠さんを、長身な樹由さんが見下ろします。

「意味不明なんだけど??」

「形は<雪だるま>でも、材料が 雪じゃないんじゃないのかって事!」

「じゃあ、何だるまなの?」

「─ 発泡スチロールを、そう言う形にしたとか」

「発泡スチロール…だるま……」

 ふと、自分の腕を掴む手が離れている事に気が付く樹由さん。

「触ってみよう」

「え?!」

「そうすれば、何ダルマか判るよね?」

「あんな── 怪しいものを、触るの??」

「たかが、素材不明だるまじゃない」

 再び真瑠さんに手を伸ばすスキを与えないように、素早く歩き出します。

「じゃあ、触ってみるね」

 あと1歩の位置まで進んでしゃがみ込んだ樹由さんは、<雪だるま>の表面に触れるべく指を伸ばしました。

「うん。これは、雪だわ☆」