故郷へ帰った (一)
「検食」だけではすまなかった
しばらくぶりの「夜間院長」だった。
二か月前は、膝の痛みのためエレベーターを使ったが、今回は、一〇階から下まで歩いて降りることが出来た。
筋トレの効果だろう。この調子だと、次回は、二段飛びで階段を降りられるかもしれない。
右足が太くなったのは、ムクんだせいではない。
来年あたりは、ボディビルコンテスト「右足の部」で上位を狙える可能性がある。
継続は力だ。
今回も、私の天職となった「検食」について書くことにする。
「検食」は自分のためではない。
患者さんが入院中、どんなものを食べさせられているか、「院長」は、知っておかなければならない。
「検食」は、夜間院長の重要任務だ。(もちろん、タダでご飯が食べられるのは嬉しい)
作品名:故郷へ帰った (一) 作家名:ヤブ田玄白