「検食」だけではすまなかった
金曜の夜、人間は二つに分かれる
以前、『金曜日の夜の過ごし方』を書いた。
私にとっては、愛着のある一編である。
思うに任せない、私の日常生活が凝縮された哀しい作品だ。
あれを書いたのは去年の秋だったが、今は年も明けた二月の末だ。
それでも、状況が変わらないのはどういうわけなのだろうか。
人間は大きく二つに分かれる。
明日の土曜日、休みの人と、休みでない人の二種類だ。
私は休みでない人である。
ほとんどの人(明日休みの人)が浮かれた感じなのに、私は浮かれていない。
「人間は、浮かれる人と浮かれない人の二つに分かれる。」と言ってもいい。
作品名:「検食」だけではすまなかった 作家名:ヤブ田玄白