2003年3 月、世界でアメリカの存在が目立つ頃。
《2003年3月》
アメリカの動向が世界を左右することが分かってきた頃です。
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◆3月5日/佐賀県知事選挙が面白い
今年は統一地方選挙の年にあたり、全国で多くの選挙が実施され、ここ佐賀県でも県知事をはじめ、自治体の首長や県議・市町村議の選挙が行われます。
特に6人の立候補者が乱立する佐賀県知事選挙は、約20年前の4人を上回る激戦。1人は共産党推薦ですが、他の4人は自民党系、1人は保守系無所属(無党派)。
最近は長野県知事をはじめ、三重県知事・宮城県知事・千葉県知事・横浜市長など、そろそろ日本の国も変わらなければ…と思い始めた有権者の姿勢が表れているようです。
日本の国は、このまま進めば堕落した末期的な三流国となってしまう気配があります。政治家達が自分達の思うままにやっているからでしょう。自民党が50年間の政権党としてのさばっており、それが続く限り現状は変わらない。
80%くらいはまともな国会議員だとは思いたくても、それが信用出来ないのが問題です。少なくとも米英のように2大政党の拮抗した選挙戦が必要でしょう。日本のように不正でも露呈しようものなら、アッという間に淘汰されてしまうのですから。
そんなこんな書いている時に、佐賀県選出の衆院議員・坂井隆憲が国会開催中と言う事で、東京地検に逮捕許諾請求されています。全くみっともない限りですが、「秘書が…、秘書が…」と言わせる前にサッサと捕まえてしまう方が、検察の存在感も上がって結構な事なのに。
ちょこっとでも尻尾を出した議員連中はどんどんひっ捕らえて欲しい。そして、2度と議員になれないような厳しい罰則で対処するべきです。
官僚天国の日本で、特に彼らの報酬など自分達の思い通りに使われている税金の不文律に、日本の国民は気持ちの中では講義していても、いざ表面的には平穏無事であればよいムードで流されてしまっています。どこかしら権力に抑えられていて、何か物事を起こそうとしても「法律で決まっているので…」との言葉に抵抗出来ていません。
せめて地方の首長だけでも、例えば長野県の田中知事のような中央権力に対抗出来るような人物がいてくれれば、民間人も多少は納得できる部分があります。公務員など本来は「公僕」なのだから、威張って貰っては困るのです。
そういう意味でも、今回の佐賀県知事選挙は、結果次第では保守王国と言われている地方のやり方が少しでも変わって行く先鞭をつけることが出来ると思います。市町村合併など通り越して、もう早いとこ「道州制」の議論と構想が出ても良さそうなのに。
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◆3月14日/ポリオ撲滅のために
3月8日(土)は、私が所属する佐賀大和ロータリークラブがホストクラブとなっての勉強会「IM(インターシティ・ミーティング)」と言うイベントを行いました。近隣クラブが一堂に会してロータリー活動に関して勉強するもので、その年によってテーマが違い、主催するクラブ(ホストクラブ)も毎年持ち回りでの開催です。
我が佐賀大和ロータリークラブは、慈愛の種を蒔きましょう…と言う今年度のテーマに沿って、世界的に活動範囲を広げて活躍しておられる2人の講師をお招きして講演会を行いました。
1人は、青森県・弘前ロータリークラブ所属で、同地区のパストガバナー・関場慶博氏。もう1人は、佐賀在住でカンボジア教育支援フロム佐賀の甲本洋子氏。両氏とも立場は違えど、積極的に海外へ出て行っての奉仕活動をやると言う点では一致する行動をされています。せせこましい島国根性の日本的な考え方や、自分本位な最近の日本人のエゴを払拭するような内容の講演をされました。
我々は一市民とは言え、もっと他の人の役に立つと言う考え方と行動について、たまには真剣な考察も必要だと考えさせられます。とにかく自分本位の考え方しか出来ないような日本人が多い中に、キラリと輝く人間の代表のようなお二人の話を聞けただけでも、IMを開催した意味はあったようです。
さて、「ポリオ」とはいわゆる小児麻痺の事。そう言えば10年くらい前の頃まではよく耳にしていましたが、最近はほとんど聞かれない言葉になっています。約20年前にポリオワクチンが出来てからは、積極的に取り入れた国や地域から小児麻痺の子供達が減ってきて、それまで世界中で毎年5,000人ほどの患者が報告されていたのが、その後10年間で約70~80%が改善されているとあります。
現在は既に98%くらいはなくなったとは言え、根絶したわけではなく、あと2%を完全に無くす事をロータリークラブのテーマの一つとして活動しているのです。ポリオに限らず、色々な先天的な障害を持って生まれた子供達ほど気の毒な事はありません。当人ばかりではなくその家庭そのものに暗雲が立ち込めます。
健康に生活出来る事は、実は大変に幸せな事だと感謝するのを忘れてはならないでしょう。
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◆3月22日/世界のお荷物、アメリカ
またしてもイラクがアメリカの攻撃を受けています。13年前の米国大統領がブッシュなら、今回もその息子のブッシュ大統領。対するイラク大統領は同じフセイン。一体イラクが何をしたのか、よく分からないままに始まりました。
軍隊の人数こそイラク側が若干多いようですが、軍備力では圧倒的に米側有利で、イラクにとっては相当のハンディキャップでしょう。大量破壊兵器をテロリストが使用するような事態にでもなったら、それこそ一大事…と言う事で米側の先制攻撃一発です。核こそ使わないが、ミサイル数千発を使い、半月ほどでフィニッシュしたいとか。
日本国は、それこそ北朝鮮の問題が目の前にあり、どうしてもアメリカの加護の元に存在している感が否めません。それはそれとして、アメリカにおんぶに抱っこの体制は北の脅威がなかったなら、本当は必要ないのに…と考えられるのでしょう。ところが、強大な国力を誇るアメリカは、実は何においても思い通りに世界をリードするエゴの塊のように見えます。
第2次世界大戦以後、世界平和と協調のために設立された国連も、冷戦が終了した後の米国への一極集中権力の前に、その存在も意味がなくなってきているようです。実際、今回のイラク攻撃は13年前の湾岸戦争の時の国連決議の了承済みと違って、まさに国連決議を無視しての行動に、国連事務総長も真っ青でしょう。
冗談ではなく、世界各国はアメリカに付くのか付かないのか…の構図になる可能性があります。日本はそれに合わせて政治をやっているようにも感じられ、まさにアメリカの金魚のフンのようです。
本当にアメリカ国民はイラク攻撃を支持しているのでしょうか。ブッシュ大統領の支持率が70%と言う事ですが、正しい世論調査をやっているのか疑わしいほどで全く信じられません。
アメリカの動向が世界を左右することが分かってきた頃です。
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◆3月5日/佐賀県知事選挙が面白い
今年は統一地方選挙の年にあたり、全国で多くの選挙が実施され、ここ佐賀県でも県知事をはじめ、自治体の首長や県議・市町村議の選挙が行われます。
特に6人の立候補者が乱立する佐賀県知事選挙は、約20年前の4人を上回る激戦。1人は共産党推薦ですが、他の4人は自民党系、1人は保守系無所属(無党派)。
最近は長野県知事をはじめ、三重県知事・宮城県知事・千葉県知事・横浜市長など、そろそろ日本の国も変わらなければ…と思い始めた有権者の姿勢が表れているようです。
日本の国は、このまま進めば堕落した末期的な三流国となってしまう気配があります。政治家達が自分達の思うままにやっているからでしょう。自民党が50年間の政権党としてのさばっており、それが続く限り現状は変わらない。
80%くらいはまともな国会議員だとは思いたくても、それが信用出来ないのが問題です。少なくとも米英のように2大政党の拮抗した選挙戦が必要でしょう。日本のように不正でも露呈しようものなら、アッという間に淘汰されてしまうのですから。
そんなこんな書いている時に、佐賀県選出の衆院議員・坂井隆憲が国会開催中と言う事で、東京地検に逮捕許諾請求されています。全くみっともない限りですが、「秘書が…、秘書が…」と言わせる前にサッサと捕まえてしまう方が、検察の存在感も上がって結構な事なのに。
ちょこっとでも尻尾を出した議員連中はどんどんひっ捕らえて欲しい。そして、2度と議員になれないような厳しい罰則で対処するべきです。
官僚天国の日本で、特に彼らの報酬など自分達の思い通りに使われている税金の不文律に、日本の国民は気持ちの中では講義していても、いざ表面的には平穏無事であればよいムードで流されてしまっています。どこかしら権力に抑えられていて、何か物事を起こそうとしても「法律で決まっているので…」との言葉に抵抗出来ていません。
せめて地方の首長だけでも、例えば長野県の田中知事のような中央権力に対抗出来るような人物がいてくれれば、民間人も多少は納得できる部分があります。公務員など本来は「公僕」なのだから、威張って貰っては困るのです。
そういう意味でも、今回の佐賀県知事選挙は、結果次第では保守王国と言われている地方のやり方が少しでも変わって行く先鞭をつけることが出来ると思います。市町村合併など通り越して、もう早いとこ「道州制」の議論と構想が出ても良さそうなのに。
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◆3月14日/ポリオ撲滅のために
3月8日(土)は、私が所属する佐賀大和ロータリークラブがホストクラブとなっての勉強会「IM(インターシティ・ミーティング)」と言うイベントを行いました。近隣クラブが一堂に会してロータリー活動に関して勉強するもので、その年によってテーマが違い、主催するクラブ(ホストクラブ)も毎年持ち回りでの開催です。
我が佐賀大和ロータリークラブは、慈愛の種を蒔きましょう…と言う今年度のテーマに沿って、世界的に活動範囲を広げて活躍しておられる2人の講師をお招きして講演会を行いました。
1人は、青森県・弘前ロータリークラブ所属で、同地区のパストガバナー・関場慶博氏。もう1人は、佐賀在住でカンボジア教育支援フロム佐賀の甲本洋子氏。両氏とも立場は違えど、積極的に海外へ出て行っての奉仕活動をやると言う点では一致する行動をされています。せせこましい島国根性の日本的な考え方や、自分本位な最近の日本人のエゴを払拭するような内容の講演をされました。
我々は一市民とは言え、もっと他の人の役に立つと言う考え方と行動について、たまには真剣な考察も必要だと考えさせられます。とにかく自分本位の考え方しか出来ないような日本人が多い中に、キラリと輝く人間の代表のようなお二人の話を聞けただけでも、IMを開催した意味はあったようです。
さて、「ポリオ」とはいわゆる小児麻痺の事。そう言えば10年くらい前の頃まではよく耳にしていましたが、最近はほとんど聞かれない言葉になっています。約20年前にポリオワクチンが出来てからは、積極的に取り入れた国や地域から小児麻痺の子供達が減ってきて、それまで世界中で毎年5,000人ほどの患者が報告されていたのが、その後10年間で約70~80%が改善されているとあります。
現在は既に98%くらいはなくなったとは言え、根絶したわけではなく、あと2%を完全に無くす事をロータリークラブのテーマの一つとして活動しているのです。ポリオに限らず、色々な先天的な障害を持って生まれた子供達ほど気の毒な事はありません。当人ばかりではなくその家庭そのものに暗雲が立ち込めます。
健康に生活出来る事は、実は大変に幸せな事だと感謝するのを忘れてはならないでしょう。
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◆3月22日/世界のお荷物、アメリカ
またしてもイラクがアメリカの攻撃を受けています。13年前の米国大統領がブッシュなら、今回もその息子のブッシュ大統領。対するイラク大統領は同じフセイン。一体イラクが何をしたのか、よく分からないままに始まりました。
軍隊の人数こそイラク側が若干多いようですが、軍備力では圧倒的に米側有利で、イラクにとっては相当のハンディキャップでしょう。大量破壊兵器をテロリストが使用するような事態にでもなったら、それこそ一大事…と言う事で米側の先制攻撃一発です。核こそ使わないが、ミサイル数千発を使い、半月ほどでフィニッシュしたいとか。
日本国は、それこそ北朝鮮の問題が目の前にあり、どうしてもアメリカの加護の元に存在している感が否めません。それはそれとして、アメリカにおんぶに抱っこの体制は北の脅威がなかったなら、本当は必要ないのに…と考えられるのでしょう。ところが、強大な国力を誇るアメリカは、実は何においても思い通りに世界をリードするエゴの塊のように見えます。
第2次世界大戦以後、世界平和と協調のために設立された国連も、冷戦が終了した後の米国への一極集中権力の前に、その存在も意味がなくなってきているようです。実際、今回のイラク攻撃は13年前の湾岸戦争の時の国連決議の了承済みと違って、まさに国連決議を無視しての行動に、国連事務総長も真っ青でしょう。
冗談ではなく、世界各国はアメリカに付くのか付かないのか…の構図になる可能性があります。日本はそれに合わせて政治をやっているようにも感じられ、まさにアメリカの金魚のフンのようです。
本当にアメリカ国民はイラク攻撃を支持しているのでしょうか。ブッシュ大統領の支持率が70%と言う事ですが、正しい世論調査をやっているのか疑わしいほどで全く信じられません。
作品名:2003年3 月、世界でアメリカの存在が目立つ頃。 作家名:上野倫五