左端から見れば全部右寄り Part 9
1. マスコミってやっぱり……
一昨日、衝撃的なニュースが日本中、いや世界中を駆け巡りました。
もちろん、安倍元総理が襲撃されて亡くなった事件です。
前・前総理と言っても安倍さんは在任期間歴代最長記録を持っていました、最大派閥・安倍派のリーダーでもあり、今なお影響力が強く、人気も高い政治家でした。
そしてまだ67歳、辞任されたのは持病の悪化が原因でした、このところ体調も良さそうで、場合によっては三度目もあり得たと思います。
ご冥福をお祈りするとともに、大きな喪失だと言わざるを得ません。
TVではどの局も長時間にわたって詳細な報道をしていますが、どうにも気になることがあります。
動機や背景について、事件から丸一日が経っても表面的なことしか報道されていません。
少なくとも犯人(厳密には容疑者なのでしょうが、明らかに現行犯ですのでもう犯人と呼びます)が正気を失っているようには見えません、固く口を閉ざしているのかもしれませんが、報道される内容がどうも表面的だと感じます。
一応『ある宗教団体に恨みがあり、それに関わっている安倍氏を狙った』らしいですが、凶行を奨励するわけではありませんが、恨みがあるなら狙うべきは教組や幹部でしょう? そんなお門違いの動機だけを報道されて信じろと?
犯人は元海上自衛官、それはもちろん事実なのでしょうが、在任期間は2~3年、自衛隊を辞してから18年が経過していると言います、その間、彼は何をしていたのでしょう? 元自衛官だと言う事だけが判明していて、その後なにをしていたのか掴めていないと言うのはおかしくないですか? 18年前に自衛官だったことがわかるならその後の職業などもわかるのでは? 職だけじゃなくて、どこかの政治団体に属していたとかいなかったとかも。
犯人がそれだけを供述していて、その後の仕事などについては口を閉ざしているのかも知れず、現在捜査中でまだ確証が取れていないのでしょうか?
だったら、怪しいですよね。
普通『職業は?』と聞かれたら現在の職業を言うでしょうし、現在は無職だとしても18年間霞を食って生きてきたわけじゃないでしょうから前職があるはずです、つまりそれは言いたくない、言えないのだ、と考える方が自然です。
仕事をしていなかった可能性もありますね、だったら誰が彼を食わせていたんでしょう?
元自衛官だから銃器の扱いに慣れていた、とは言えるかもしれませんが、18年前ですよ? 当時射撃訓練などしていたとしても18年離れていたら腕はさび付くんじゃないですかね?
凶器は自作銃で、犯人の住まいから他にも自作銃や爆弾などが押収されているらしいですが、自衛官って銃や爆弾を自作する知識や技術を持っているものでしょうか? 自分であれこれ調べた? それとも誰かに教えてもらった?
その辺りを全く報道せずに『元自衛官』だけを真っ先に報道してやたらと強調するのは何か意図があるのか? と勘繰ってしまいます、これって所謂『陰謀論』ですかね?
正直、事件の第一報を目にした時、某国の『国防動員法』が頭をよぎりました。
その1~2日前に留学生によるスパイ行為が発覚・逮捕されたばかりでしたし。
まあ、犯人が日本人であることは疑いのないところらしいですが、そのことで某国や国内の政治団体などの関与について疑いが晴れたわけではありません、空白の18年が明確にされない限りは。
事件当時の警備体制について不備があったことは確かですね、奈良県警もそれを認めていますし。
警察もですが、そもそもSPは何をしていたんでしょうね?
映像を見る限り安倍さんの背後を向いて立ち、目を光らせているSPはいなかったようです、もし目を光らせていれば犯人が銃らしきものをバッグから引き出した瞬間、何らかのアクションは起こせたはずですし、一発目の銃声と二発目の間には数秒の間がありましたから、SPはタックルしてでも安倍さんを伏せさせるべきだったのではないでしょうか?
そして、映像を見る限りSPは犯人に素手で立ち向かって確保しています、銃は持っていないようでした。
銃撃犯に素手で立ち向かわなければならなかったのでしょうか? 犯人は割とおとなしく確保されていますが、まだ拳銃ぐらいは隠し持っている可能性は充分にあったでしょう、少なくとも私がSPだったら最低限ナイフや包丁は隠し持っていると考えます、いくら身を挺しても警護するのが仕事だと言っても丸腰はあんまりです、その辺り、法整備はどうなっているのでしょう?
で、どうしてSPが確保? それは警察の仕事じゃないでしょうか? その瞬間、すぐに反応したのがSPだったとしても、確保された犯人をそのままSPが取り押さえている映像には違和感がありました、それこそ警察の仕事でしょうに。
私は日本人に危機感がなさすぎるのでは? とずいぶん書いてきたつもりです。
この事件の第一報を耳にして、多くの方は『まさか日本でこんな事件が起こるとは……』と思われたのではないでしょうか?
核を放棄したウクライナがロシアの侵攻を受けてなお、核共有の議論すら起こらず、防衛力の強化についても迅速なアクションがないのも同じです、『まさかそんなことは起こらない』と考えている、それが現在の日本社会です。
安倍さんは違いました、『核共有』を真っ先に提案したのも安倍さんでした。
しかし岸田首相は即座に却下しています、何でも『検討する』でお茶を濁す岸田さんですが、この件については検討さえしていません、そんな岸田さんに高い支持率を与えているのが日本社会です。
この事件を、あっさり『単独犯による犯行』で済まそうとしても、私は納得しません。
犯人の思想、経歴、背景等々、全て洗い出してもらいたいものです、そこに何のバイアスも掛けずに事実をありのまま連ねて報道して欲しいものです、私はそれらを見てからでないと納得しません。
『元自衛官』ばかりを先行して報道することにはバイアスを感じざるを得ません、もしまだ空白の18年が明らかになっていないのならば、『元自衛官』も報道するべきではないと思います。
安倍さんは自衛隊を防衛軍として明確に位置付けることに熱心でした、それゆえに安倍さんに対してずっと否定的だったマスコミが、鬼の首を取ったように小躍りしているように感じてならないんです。
そして、今の日本でもこんな暗殺事件が起き得るのだ、と言う事を肝に銘じて、国際社会で日本がどう立ち回るべきなのか、どうしたら安全に暮らせるのか、国民一人一人がしっかり考えてもらいたいと思います。
それがせめてもの安倍さんへの手向けになると信じます。
ところで、朝日新聞はこの事件に対してなお、『モリ・カケ、桜の真相が闇に葬られた』と言うような記事を掲載しているそうです。
何をかや言わんやですね。
朝日新聞はかつて『アベの葬式はウチで出す』と息巻いていました、さぞや気持ちが良いんでしょうね。
でもこんなことばかりやっていると、朝日はいずれ国民の手で葬式を出されますよ。
なんと言われようと、私はそうなることを願ってやみません。
作品名:左端から見れば全部右寄り Part 9 作家名:ST