悠々日和キャンピングカーの旅:③渥美半島の伊良湖岬
お世話になった恋路ヶ浜が見える駐車場を後に、渥美半島の西端を北上した。
伊良湖岬の北側の伊良湖港は、それほど大きくはないが、フェリー桟橋、マリーナ、漁港の機能を持つ。その北側の海沿いの道を走ってゆくと、風力発電が5基、大きなプロペラが勢いよく回っていた。そのあたりで、上下2車線の道路が無くなり、それまでの側道のみになる。キャンピングカーでは対向車とのすれ違いが難しい道幅のため、直進は諦め、そこでUターンした。
この道では、かなり強い西からの潮風に絶えず煽られていたので、帰宅してからの水洗いが必要だろうと強く感じた。キャンピングカーの車体はFRP製だが、そのシャシはスチール製で、塗膜はかなり厚く、耐久性はありそうだが、水洗が重要だろう(キャンピングカーのベース車の「カムロード」は、荷台のないトヨタダイナに、FRP製のバンクベッドとダイネットが一体になったものを載せている)
R259を東進。周りはキャベツ畑だ。県道2号線に入り、三河湾に面した白浜海浜公園の駐車場に入った。公園の正面からは、幾つかの白波が立つ海原が見えたが、渥美半島の北側の三河湾は、太平洋や伊勢湾に比べるとかなり穏やかな海だった。その沖合を巨大な自動車運搬船が航行していた。海上に出ている部分の船体は大きく、多分、空荷なのだろう。ノアの箱舟が頭に浮かんだ。
確か、この近くの山にはパラグライダーのランチャ台(離陸場所)があり、そこから舞い降りて、この公園内にランディング(着陸)するはずだが、今日は、強風のためか、飛んでいなかった。高さ50cm位の石の上からジャンプした私の姿を、何故か撮りたくなり、セルフタイマーでの撮影になるため、5~6回目のトライで何とか撮れた。これもフライト写真か?
かなり重たい朝食だったため、昼食は軽く、キャンピングカーに積み込んだ食材からカップ麺を選んだ。それを食べながらロードマップを見ていると、息子とのバイクツーリングで行った想い出の蔵王山(ざおうさん)があり、そこに行くことに決めた。
スマホのナビを見ながら、蔵王山の登山道入口にたどり着いた。車幅の狭い登山道はコーナーが多く、ゆっくりと上って行き、標高250mの山頂に到着。蔵王山展望台の3Fに上ると、雲ひとつない今日、360度の景色が広がっていた。
北側の三河湾の埋め立て地に広がる工場群が特に印象的だった。トヨタの田原工場がかなりの面積を占めており、走行試験場も見えた。このエリアは多分、今流行の夜警もきれいなのだろう。
そして南側には田原の町並みが広がり、その向こうには遠州灘が広がっていた。
ゆっくりと景色を見ながら写真を撮った。
展望台から下に見える駐車場に、原付のホンダダックスをヒッチキャリアに載せたキャンピングカーが停まっていた。私のキャンピングカーの後ろにキャリアを取り付けて、パラモーターのユニットを載せることが出来るならば、旅先を3Dで味わうことが出来そう。後日、キャリアの検討を始めよう。
下山してから、道の駅「めっくんはうす」へ向かった。田原市の街の中にあり、ここの売店は大きな八百屋?と思えるほど、地場の野菜や果物が多く、それを求める客も多い道の駅だった。その片隅にあった田原市のマップの中に、「田原城址」と記されており、田原城の存在を全く知らなかったので、そこに向かうことにした。
キャンピングカーを駐車場に停めて、城址につながる門を潜ると、両脇に紫陽花の木が植わっている空堀の中の違い橋を渡り、階段を上ると左が巴江神社(はこうじんじゃ)。今年はまだ初詣に行っていなかったので、巴江神社にて初詣。1月2日の午後らしからぬ初詣客の少なさに驚いた。そして、歴史を学ぼうと田原市博物館に向かったが、さすがに1月2日は休館だった。その後、復元された桜門から外に出て、濠と桜門の写真を撮った。
キャンピングカーに戻り、R259からR23に入り東進。妻のお気に入りの道の駅「とよはし」に立ち寄るも臨時休業で、トイレ休憩のみになった。出来れば、道の駅は年中営業して欲しいと思う。加えて、閉店時間はもう少し遅くならないか。そんなことを思いながら、R23から再びR1(潮見バイパス→浜名バイパス)へ、そしてR150経由で自宅に戻った。
半年振りに会う孫が私を出迎えてくれた。少し大きくなっていた。良い正月になりそうだ。
作品名:悠々日和キャンピングカーの旅:③渥美半島の伊良湖岬 作家名:静岡のとみちゃん