続々 神ってる(Aino SPINOFF 3)
其の⑲ マリトッツォ
「マリトッソ? マリツォット?」
「マリトッツォでしょ」
「それ、すき~」
「俺、食べたことない」
「へぇ? 甘いもの好きなのに?」
「ああ、なんかクリーム挟んだだけだろ」
「えぇ? 違うよ。絶対食べた方がいいって」
「何が違うんだ?」
「う~ん。何かが違う」
「最近はどこにでも売ってるけど、どこのがいい?」
「私はファミマのが好き」
「コンビニのか?」
「うん、そうだけど、ファミマのしか食べたことないから、他のはよく知らないんだけど」
「それでよく人に勧められるな」
「だってマトリッツォ美味しいんだよ。ファミマのしか知らんけど」
「マリトッツォだよ。他のコンビニのも一緒じゃないかな?」
「絶対違うよ!」
「なんで判るの?」
「ローソンの食べたけど、あんまりだったもん」
「・・・ファミマ以外のも食べてるな」
作品名:続々 神ってる(Aino SPINOFF 3) 作家名:亨利(ヘンリー)