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第五話 くらしの中で

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その2


最近は何にしても物が豊富で、保存食でも手作りよりはメーカーが加工した瓶詰とかパック詰めを買う人が多い。
今年は古木の梅が大きな実を沢山付けたので勿体ないと思い、今朝脚立に上がってボール一杯青梅を採った。シロップを作ろうと氷砂糖、リキュール、果実酒用の瓶を買い揃えているが梅は一キロあったら十分なのだ。

ご近所の親しい方の門を叩いて梅のことを聞いたら、梅干しも作らないし他の保存食も作らないから要らないという。もう一軒立ち寄った先では梅で何かを手作りすることはさらさら考えていないらしかった。

先日立ち寄った人に少しばかり青梅を上げたら、その梅で作ったジャムをお裾分けしていただき、その後に梅味噌ドレッシングを作ったと持って来た。

梅のジャムは食べないからとお裾分けしてくれた人に戻し、味噌ドレッシングはとても美味しいからと持ってきてもらったのにまだ食べていない。

夕べヨーグルトに入れたのは市販の色鮮やかな苺ジャム。
自分も他の人もやはり手作りはあまり食べないようだ。
シロップだけは何度も作っているから久しぶりに漬け込むつもり。


作品名:第五話 くらしの中で 作家名:笹峰霧子