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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「オオカミ婆ちゃん」なのか

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帰りにもう一度母に会ったが、呼吸は普通で特に問題なさそうだった。
目ははっきり明けて、大きな声で独り言を言っていた。
「皆、幸せになって、天国に行きます。神様のお陰です」


これで、母の呼吸停止問題は合計4回になった。
そのたび、周囲の人を驚かせ、私も驚かされた。

「オオカミ少年」の話がよく知られているが、母の呼吸停止も似ている。
でも母に限って、意識的に呼吸の異常を装っている可能性はないだろう。
母は103歳という高齢だし、認知症もあるので、呼吸を司る脳の働きに異常があるのかもしれない。

 私は思った。
「オオカミ婆ちゃん」と言われても、本当に死ぬよりよほどマシだ。
これからも何度か「危篤」で呼び出されるかもしれないが、最後まですぐに駆け付けるから待っててくださいね。