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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「オオカミ婆ちゃん」なのか

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続いて奥様の登場。(ジャイ子と命名させていただく)

「おはようございます。」
「センセイ、おはようございます。」と愛想は普通にいい。
「お変わりありませんか?」
「そうですね。お陰様で」(旦那に比べたら月とスッポン)
「ところで〇〇さん、先日、〇〇医大の眼科に紹介状を書きましたが、まだ返事が届いてないんですよ。どうなさいましたか?」
「アア、あれね。コロナが今すごいでしょ。だからまだ行ってないのよ。」(ジャイ子の本領発揮か)
「そうですか。まだなんですね。わかりました。それで目の具合はいかがでしょう。」
「そうね、そんなに悪くないですよ。このまま様子見てもいいんじゃないかしら」〈そんなことなら、紹介状書いてくれなんて言わなきゃよかっただろ〉
「でも、時々目がかすむようでしたら、やはり詳しく診てもらったほうがいいと思いますよ。」
「そうね、そうするわ。そのうち、コロナが収まったら大学病院に行こうかしら。」と、呑気なものである。

以下省略。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このご夫婦は見かけは正反対だけれど、中身は似ている。共にゴーイングマイウェイなのだ。
似た者同士が結婚したのか、一緒に暮らしているうちに似てきたのかはわからない。

一言注意してやりたかったが、人それぞれ事情があるのだろう、と忖度して黙っていた。

「病院は病気を治すところで、性格を治す場所ではない。」とヤブ田は思っている。