ルーインド東京 後編
終章「首都復帰」
2036年 春 ——————
11年前、東京は震災後。首都中枢機能は一旦停止したが、
その6年後の新関東都市誕生をきっかけとして、帰還者が現れ、
今こうしてる間にも1人、また1人と戻ってきている。
東京の復興 ——————
そして、全国各地の支援と海外との協力の基により
日本は新しい経済に発展していった。
そして、復興を終えた東京は日本の首都に復帰した。
東京の人口も首都機能復帰後、徐々に戻っていき
新たなる挑戦へと立ち向かっていく。
人々が集まって楽しめる日々に
東京は再び経済成長へと向かい始める
再び平穏な日常を取り戻した日本は震災以前と同様の生活に戻り
更には新しい便利な時代へと発展していった。
芸能人やアーティストのLIVEの東京会場も徐々に増えていった。
そして、新企業の創立————
社長「東京の首都機能復帰を機に、我々も無事に
新しい企業を設立することができました!
新入社員も続々と入社してきてると思っているので
とても幸いだと思っています!」
老舗店舗の営業再開
店主 姉「再開を祝ってくれてありがとう。
震災で一度はやめたこの店もここで
再開することになりました。」
店主 妹「ご支援してくれたみんな本当にありがとね。」
そして、他県から移住者や旅行客も増加していき
外国人観光客も再び東京へやってきた。
ユーチューバー「復興したばかりの東京にやってきました!
まるで11年前の東京とは思えないですね!」
アメリカ人観光客「イエス!トウキョウガシュトニフッキシタコトデ
ワタシノゴラクガジョジョニフエテサイコーデース!」
今までの生活に戻った東京は新たな歴史を築いていった。
私達が住む日本は文明、社会、技術、経済、大量消費、向上は
世界1位を記録していった。
そして、東京は再び、日本の中枢として、再び営み始める。
夜の街を眺めるサラリーマン
サラリーマン①「日本は今日も平和だなぁ。
より良い時代のために共に協力し合っていかないとな。
これからは後世の人達にも受け継いでいこうな!」
サラリーマン②「はい!」
東京が復興した事で日本は大きく変わり始めた。
最新の物流や経済もよりよい暮らしや生活によって大きく変わる。
夏にはお祭りや花火大会等の季節となり、人々は
歓喜に湧いてきて、更に盛り上がり、
秋には新鮮なものがたくさん採れて
美味しいものがたくさん食べられる。
冬になれば、クリスマスや年越しイベントにより、人々が続々と集っていく。
そして、首都復帰から1年経っても平和な日常は変わらない。
渋谷スクランブルスクエアの屋上
リポーター「今、僕は渋谷スクランブルスクエアの屋上にいます!
ご注目ください!
これが復興を終えたばかりの東京の様子です!
なんとまるで、12年前の東京とは思えなく、
新しい都市が創られているようですね!
新しくなった東京は日本の大都市!
正に東京は日本の大黒柱のようですね!」
東京が復興した事で新たなる暮らし、新たなる人生がここに宿ってく。
そして新たなる出会い、愛していた人との再会により、
人々の交流が蘇っていった。
そして、東京は新たなる時代へと突入し、
更に進化していく時代へと突入していった。
日本は巨大地震が発生するが、約数年の月日をかけて復興していく。
これから1年以内にどこが、2年以内にどこが、10年以内、30年以内にどこで
震災が発生してもおかしくない。
日本はこれまで、数々の震災が発生しており、今も後世に語り継がれ行く。
大震災から2年後、他道府県知事、日本並びにアメリカをはじめとする
世界中の国が参加した会議が行われ、東京都の復興に必死に努力した。
日本各地や世界中が東京の首都機能再生を待ってくれた。
それもこれもボランティアや海外、日本各地の支援のおかげである。
そして、当時の震災の事を今の子供達に
あの時の事を知らせていく。
未夢の自宅
28歳になった未夢は既婚しており、2人の子供に恵まれた。
5歳の長男のようたと3歳の長女まゆな。
未夢の髪型は今は短髪になっている。
未夢の長女まゆなが平井姉弟のことに指をさした。
まゆな「ねぇママ、この2人誰?」
未夢「ああこの2人かい?この2人は平井姉弟って言ってな。
右にいるのが姉の遥。そして左にいるのが弟の遼真だ。」
その写真は日本武道館に避難していた時の写真だった。
その写真の中には遥と遼真も一緒に写っていた。
未夢「昔、東京は大震災が起きて大変なことになったからな。
その時、ママもこの震災を経験してるからな。
この姉弟に寂しい思いをさせないように
ママはこの2人をお姉ちゃん代わりにして、楽しい日々を過ごしたからな!」
ようた「へぇ~ママってこの2人に本当に気が優しかったんだね!」
そして未夢は長男のようたと長女のまゆなを
当時の平井姉弟のように抱き寄せた。
未夢「だろ?ようたとまゆなもあの時の平井姉弟と同じみたいなもんだ!
今のママも気が優しいからな!」
お台場
久しぶりに東京にやってきた掛は41歳になっており、
33歳の妻の歩美と8歳の娘の日咲と共に
復興を終えて、首都機能が復帰したばかりの東京を眺めていた。
掛「久しぶりに東京に来たけど、だいぶ前とすっかり変わっちまったな。」
歩美「当時の震災とは思えないわ。
昔の東京とずいぶん違うわね。」
掛「そうだろ歩美。東京は震災で首都機能は一旦停止したが、
それから10年ぐらい経って東京は首都に復帰したからな。」
日咲「パパもあの時、東京にいたから
当時の事をみんなに知らせなきゃね!」
掛「ああ、その通りだ。
みんなで助け合えば、いつだって平和は取り戻せる!
悲しい日々や辛い日々があっても
みんなで一人一人取り組めば命は救えるさ!」
東京駅前の行幸通り
その日の春、桜の木が並ぶ行幸通りには
成長した姿で東京に帰ってきた遥と遼真がいた。
遥は25歳になっており、遼真は20歳になっていた。
遼真「俺達も東京に帰ってきたな。懐かしいけど
復興して、東京は前とすっかり変わっちまったな。」
遥「そうだね。12年前の東京都は思えないよね。
首都に復帰して、街もすっかり新しくなっちゃったからね。」
遼真「姉ちゃん!今日から俺達はまた東京で暮らす事になるんだ!
一緒に楽しい人生を送ろうな!」
遥「うん!そうだね!お互いここで頑張って暮らしていこうね!」
12年ぶりに東京に帰ってきた私と遼真は
ここで新しい人生を送ることになった。
久しぶりの東京での生活。
私達は、生きるためにここにいる!
遥「東京、ただいま!」
遥と遼真は行幸通りの奥の方へ歩いて行った。
こうして、遥と遼真は再び東京で暮らし始めた。
東京が日本の首都に復帰した事で、帰還者や移住者が増加し、
それぞれの人生を歩み始めた。
日本の首都・東京
作品名:ルーインド東京 後編 作家名:SHUNJU