ドクター・ヤブ田の、らくらく医学講座
骨粗鬆症
「骨粗鬆症」は私には苦手な病気である。
主な理由は、漢字の難しさにある。
特に、粗鬆症の「鬆」という字だ。
こういう字を正確に書ける医者は、せいぜい、一〇人に一人ぐらいだろう。
「鬆」からうけるイメージは、髪の毛がどうかなったのか? 髭がどうかしたのか?
あるいは松が枯れたのか? だろう。骨がどうかしたとは思えない。
専門書によると、
「骨粗鬆症とは低骨量と骨組織の微小構造の破綻によって特徴づけられる疾患であり、骨の脆弱性亢進と骨折危険率の増大に結びつく疾患と定義される」とある。
三回読んだが、私にはよく理解できなかった。
おそらく、私の脳の脆弱性によるものだろう。
作品名:ドクター・ヤブ田の、らくらく医学講座 作家名:ヤブ田玄白